日蓮正宗法華講開信寺支部より

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御書研鑚の集い 妙法蓮華経に学ぶ 御書研鑚資料


無量義經 十功徳品第三


【無量義經十功徳品第三:むりょうぎきょうじゅうくどくほんだいさん】
無量義經〔むりょうぎきょう〕十功徳品〔じゅうくどくほん〕第三〔だいさん〕




【爾時大荘厳菩薩摩訶薩。:にじだいしょうごんぼさつまかさつ】
爾〔そ〕の時〔とき〕に大荘厳菩薩摩訶薩〔だいしょうごんぼさつまかさつ〕、

【復白佛言。:ぶびゃくぶつごん】
復〔また〕佛〔ほとけ〕に白〔もう〕して言〔もう〕さく、

【世尊。:せそん】
...世尊〔せそん〕、

【世尊説是。:せそんせつぜ】
...世尊〔せそん〕是〔こ〕の

【微妙甚深。:みみょうじんじん】
...微妙甚深〔みみょうじんじん〕

【無上大乗。:むじょうだいじょう】
...無上大乗〔むじょうだいじょう〕の

【無量義經。:むりょうぎきょう】
...無量義經〔むりょうぎきょう〕を説〔と〕きたもう。

【眞實甚深。:しんじつじんじん】
...眞實甚深〔しんじつじんじん〕、

【甚深甚深。:じんじんじんじん】
...甚深甚深〔じんじんじんじん〕なり。

【所以者何。:しょいしゃが】
...所以〔ゆえ〕は何〔いか〕ん。

【於此衆中。:おししゅちゅう】
...此〔こ〕の衆〔しゅ〕の中〔なか〕に於〔おい〕て、

【諸菩薩摩訶薩。:しょぼさつまかさつ】
...諸〔もろもろ〕の菩薩摩訶薩〔ぼさつまかさつ〕

【及諸四衆。:ぎっしょししゅ】
...及〔およ〕び諸〔もろもろ〕の四衆〔ししゅ〕、

【天龍鬼神。:てんりゅうきじん】
...天〔てん〕、龍〔りゅう〕、鬼神〔きじん〕、

【国王。:こくおう】
...国王〔こくおう〕、

【臣民。:じんみん】
...臣民〔しんみん〕、

【諸有衆生。:しょうしゅじょう】
...諸〔しょ〕有〔う〕の衆生〔しゅじょう〕、

【聞是甚深。:もんぜじんじん】
...是〔こ〕の甚深〔じんじん〕の

【無上大乗。:むじょうだいじょう】
...無上大乗〔むじょうだいじょう〕

【無量義經。:むりょうぎきょう】
...無量義經〔むりょうぎきょう〕を聞〔き〕いて、

【無不獲得。:むふぎゃくとく】
...①

【陀羅尼門。:だらにもん】
...陀羅尼門〔だらにもん〕、

【三法四果。:さんぼうしか】
...三法〔さんぼう〕、四果〔しか〕、

【菩提之心。:ぼだいししん】
...菩提〔ぼだい〕の心〔こころ〕を①獲得〔ぎゃくとく〕せざること無〔な〕し。

【當知此法。:とうちしほう】
...當〔まさ〕に知〔し〕るべし、

【文理眞正。:もんりしんしょう】
...此〔こ〕の法〔ほう〕は文理眞正〔もんりしんしょう〕なり。

【尊無過上。:そんむかじょう】
...尊〔そん〕にして過上〔かじょう〕無〔な〕し。

【三世諸佛。:さんぜしょぶつ】
...三世〔さんぜ〕の諸佛〔しょぶつ〕の

【之所守護。:ししょしゅご】
...守護〔しゅご〕したもう所〔ところ〕なり。

【無有衆魔。:むうしゅま】
...衆魔群道〔しゅまぐんどう〕、

【群道得入。:ぐんどうとくにゅう】
...得入〔とくにゅう〕すること有〔あ〕ること無〔な〕し。

【不為一切。:ふいいっさい】
...一切〔いっさい〕の

【邪見生死。:じゃけんしょうじ】
...邪見生死〔じゃけんしょうじ〕に

【之所壊敗。:ししょえはい】
...壊敗〔えはい〕せられず。

【所以者何。:しょいしゃが】
...所以〔ゆえ〕は何〔いか〕ん。

【一聞能持。:いちもんのうじ】
...一〔ひと〕たび聞〔き〕けば能〔よ〕く

【一切法故。:いっさいほうこ】
...一切〔いっさい〕の法〔ほう〕を持〔たも〕つが故〔ゆえ〕に。

【若有衆生。:にゃくうしゅじょう】
...若〔も〕し衆生〔しゅじょう〕有〔あ〕って、

【得聞是經。:とくもんぜきょう】
...是〔こ〕の經〔きょう〕を聞〔き〕くことを得〔う〕るは、

【則為大利。:そくいだいり】
...則〔すなわ〕ち為〔こ〕れ大利〔だいり〕なり。

【所以者何。:しょいしゃが】
...所以〔ゆえ〕は何〔いか〕ん。

【若能修行。:にゃくのうしゅぎょう】
...若〔も〕し能〔よ〕く修行〔しゅぎょう〕すれば、

【必得疾成。:ひっとくしつじょう】
...必〔かなら〕ず疾〔と〕く

【無上菩提。:むじょうぼだい】
...無上菩提〔むじょうぼだい〕を成〔じょう〕ずることを得〔う〕ればなり。

【其有衆生。:ごうしゅじょう】
...其〔そ〕れ衆生〔しゅじょう〕有〔あ〕って、

【不得聞者。:ふとくもんしゃ】
...聞〔き〕くことを得〔え〕ざる者〔もの〕は、

【當知是等。:とうちぜとう】
...當〔まさ〕に知〔し〕るべし。

【為失大利。:いしつだいり】
...是等〔これら〕は為〔こ〕れ大利〔だいり〕を失〔うしな〕えるなり。

【過無量無辺。:かむりょうむへん】
...無量無辺〔むりょうむへん〕

【不可思議。:ふかしぎ】
...不可思議〔ふかしぎ〕

【阿僧祇劫。:あそうぎこう】
...阿僧祇劫〔あそうぎこう〕を過〔す〕ぐれども、

【終不得成。:じゅうふとくじょう】
...終〔つい〕に②

【無上菩提。:むじょうぼだい】
...無上菩提〔むじょうぼだい〕を②成〔じょう〕ずることを得〔え〕ず。

【所以者何。:しょいしゃが】
...所以〔ゆえ〕は何〔いか〕ん。

【不知菩提。:ふちぼだい】
...菩提〔ぼだい〕の

【大直道故。:だいじきどうこ】
...大直道〔だいじきどう〕を知〔し〕らざるが故〔ゆえ〕に、

【行於険逕。:ぎょうおけんきょう】
...険逕〔けんきょう〕を行〔ゆ〕くに、

【多留難故。:たるなんこ】
...留難〔るなん〕多〔おお〕きが故〔ゆえ〕に。

【世尊。:せそん】
...世尊〔せそん〕、

【是經典者。:ぜきょうでんしゃ】
...是〔こ〕の經典〔きょうでん〕は

【不可思議。:ふかしぎ】
...不可思議〔ふかしぎ〕なり。

【唯願世尊。:ゆいがんせそん】
...唯〔ただ〕願〔ねが〕わくは世尊〔せそん〕、

【廣為大衆。:こういだいしゅ】
...廣〔ひろ〕く大衆〔だいしゅ〕の為〔ため〕に

【慈哀敷演。:じあいふえん】
...慈哀〔じあい〕して、

【是經甚深。:ぜきょうじんじん】
...是〔こ〕の經〔きょう〕の甚深〔じんじん〕

【不思議事。:ふしぎじ】
...不思議〔ふしぎ〕の事〔じ〕を敷演〔ふえん〕したまえ。

【世尊。:せそん】
...世尊〔せそん〕、

【是經典者。:ぜきょうでんしゃ】
...是〔こ〕の經典〔きょうでん〕は、

【従何所来。:じゅうがしょらい】
...何〔いず〕れの所〔ところ〕よりか来〔きた〕り、

【去何所至。:こがしょし】
...去〔さ〕って何〔いず〕れの所〔ところ〕にか至〔いた〕り、

【住何所住。:じゅうがしょじゅう】
...住〔とどま〕って何〔いず〕れの所〔ところ〕にか住〔じゅう〕する。

【乃有如是。:ないうにょぜ】
...乃〔すなわ〕ち是〔かく〕の如〔ごと〕き

【無量功徳。:むりょうくどく】
...無量〔むりょう〕の功徳〔くどく〕

【不思議力。:ふしぎりき】
...不思議〔ふしぎ〕の力〔ちから〕有〔あ〕って、

【令衆疾成。:りょうしゅしつじょう】
...衆〔しゅ〕をして疾〔と〕く

【阿耨多羅三藐三菩提。:あのくたらさんみゃくさんぼだい】
...阿耨多羅三藐三菩提〔あのくたらさんみゃくさんぼだい〕を成〔じょう〕ぜしめたもうや。

【爾時世尊。:にじせそん】
爾〔そ〕の時〔とき〕に世尊〔せそん〕、

【告大荘厳菩薩摩訶薩言。:ごうだいしょうごんぼさつまかさつごん】
大荘厳菩薩摩訶薩〔だいしょうごんぼさつまかさつ〕に告〔つ〕げて言〔のたま〕わく、

【善哉善哉。:ぜんざいぜんざい】
...善哉善哉〔ぜんざいぜんざい〕、

【善男子。:ぜんなんし】
...善男子〔ぜんなんし〕。

【如是如是。:にょぜにょぜ】
...是〔かく〕の如〔ごと〕し是〔かく〕の如〔ごと〕し、

【如汝所説。:にょにょしょせつ】
...汝〔なんじ〕が説〔と〕く所〔ところ〕の如〔ごと〕し。

【善男子。:ぜんなんし】
...善男子〔ぜんなんし〕、

【我説是經。:がせつぜきょう】
...我〔われ〕是〔こ〕の經〔きょう〕を説〔と〕くこと、

【甚深甚深。:じんじんじんじん】
...甚深甚深〔じんじんじんじん〕、

【眞實甚深。:しんじつじんじん】
...眞實甚深〔しんじつじんじん〕なり。

【所以者何。:しょいしゃが】
...所以〔ゆえ〕は何〔いか〕ん。

【令衆疾成。:りょうしゅしつじょう】
...衆〔しゅ〕をして疾〔と〕く

【無上菩提故。:むじょうぼだいこ】
...無上菩提〔むじょうぼだい〕を成〔じょう〕ぜしむるが故〔ゆえ〕に、

【一聞能持。:いちもんのうじ】
...一〔ひと〕たび聞〔き〕けば能〔よ〕く

【一切法故。:いっさいほうこ】
...一切〔いっさい〕の法〔ほう〕を持〔たも〕つが故〔ゆえ〕に、

【於諸衆生。:おしょしゅじょう】
...諸〔もろもろ〕の衆生〔しゅじょう〕に於〔おい〕て

【大利益故。:だいりやっこ】
...大〔おお〕いに利益〔りえき〕するが故〔ゆえ〕に、

【行大直道。:ぎょうだいじきどう】
...大直道〔だいじきどう〕を行〔ぎょう〕じて

【無留難故。:むるなんこ】
...留難〔るなん〕無〔な〕きが故〔ゆえ〕に。

【善男子。:ぜんなんし】
...善男子〔ぜんなんし〕、

【汝問是經。:にょもんぜきょう】
...汝〔なんじ〕、是〔こ〕の經〔きょう〕は

【従何所来。:じゅうがしょらい】
...何〔いず〕れの所〔ところ〕よりか来〔きた〕り、

【去何所至。:こがしょし】
...去〔さ〕って何〔いず〕れの所〔ところ〕にか至〔いた〕り、

【住何所住者。:じゅうがしょじゅうしゃ】
...住〔とどま〕って何〔いず〕れの所〔ところ〕にか住〔じゅう〕すると問〔と〕わば、

【當善諦聴。:とうぜんたいちょう】
...當〔まさ〕に善〔よ〕く諦〔あきら〕かに聴〔き〕くべし。

【善男子。:ぜんなんし】
...善男子〔ぜんなんし〕、

【是經本従。:ぜきょうほんじゅう】
...是〔こ〕の經〔きょう〕は本〔もと〕

【諸佛室宅中来。:しょぶつしったくちゅうらい】
...諸佛〔しょぶつ〕の室宅〔しったく〕の中〔うち〕より来〔きた〕り、

【去至一切衆生。:こしいっさいしゅじょう】
...去〔さ〕って一切衆生〔いっさいしゅじょう〕の

【發菩提心。:ほつぼだいしん】
...發菩提心〔ほつぼだいしん〕に至〔いた〕り、

【住諸菩薩。:じゅうしょぼさつ】
...諸〔もろもろ〕の菩薩〔ぼさつ〕

【所行之処。:しょぎょうししょ】
...所行〔しょぎょう〕の処〔ところ〕に住〔じゅう〕す。

【善男子。:ぜんなんし】
...善男子〔ぜんなんし〕、

【是經如是来。:ぜきょうにょぜらい】
...是〔こ〕の經〔きょう〕は、是〔かく〕の如〔ごと〕く来〔きた〕り、

【如是去。:にょぜこ】
...是〔かく〕の如〔ごと〕く去〔さ〕り、

【如是住。:にょぜじゅう】
...是〔かく〕の如〔ごと〕く住〔じゅう〕したまえり。

【是故此經。:ぜこしきょう】
...是〔こ〕の故〔ゆえ〕に、

【能有如是。:のううにょぜ】
...此〔こ〕の經〔きょう〕は能〔よ〕く是〔かく〕の如〔ごと〕き

【無量功徳。:むりょうくどく】
...無量〔むりょう〕の功徳〔くどく〕、

【不思議力。:ふしぎりき】
...不思議〔ふしぎ〕の力〔ちから〕有〔あ〕って、

【令衆疾成。:りょうしゅしつじょう】
...衆〔しゅ〕をして疾〔と〕く

【無上菩提。:むじょうぼだい】
...無上菩提〔むじょうぼだい〕を成〔じょう〕ぜしむ。

【善男子。:ぜんなんし】
...善男子〔ぜんなんし〕、

【汝寧欲聞。:にょにょうよくもん】
...汝〔なんじ〕、寧〔むし〕ろ

【是經復有。:ぜきょうぶう】
...是〔こ〕の經〔きょう〕に

【十不思議。:じっぷしぎ】
...復〔また〕十〔じゅう〕の不思議〔ふしぎ〕の

【功徳力不。:くどくりきふ】
...功徳力〔くどくりき〕有〔あ〕るを聞〔き〕かんと欲〔ほっ〕するや不〔いな〕や。

【大荘厳菩薩言。:だいしょうごんぼさつごん】
大荘厳菩薩〔だいしょうごんぼさつ〕の言〔もう〕さく、

【願。:がん】
...願〔ねが〕わくは

【楽欲聞。:ぎょうよくもん】
...聞〔き〕きたてまつらんと楽欲〔ぎょうよく〕す。

【佛言。:ぶつごん】
佛〔ほとけ〕の言〔のたま〕わく、

【善男子。:ぜんなんし】
...善男子〔ぜんなんし〕、

【第一是經。:だいいちぜきょう】
...第一〔だいいち〕に是〔こ〕の經〔きょう〕は、

【能令菩薩。:のうりょうぼさつ】
...能〔よ〕く菩薩〔ぼさつ〕の

【未發心者。:みほっしんじゃ】
...未〔いま〕だ發心〔ほっしん〕せざる者〔もの〕をして

【發菩提心。:ほつぼだいしん】
...菩提心〔ぼだいしん〕を發〔おこ〕さしめ、

【無慈仁者。:むじにんしゃ】
...慈仁〔じにん〕無〔な〕き者〔もの〕には

【起於慈心。:きおじしん】
...慈心〔じしん〕を起〔おこ〕さしめ、

【好殺戮者。:こうせつりくしゃ】
...殺戮〔せつりく〕を好〔この〕む者〔もの〕には

【起大悲心。:きだいひしん】
...大悲〔だいひ〕の心〔こころ〕を起〔おこ〕さしめ、

【生嫉妬者。:しょうしっとしゃ】
...嫉妬〔しっと〕を生〔しょう〕ずる者〔もの〕には

【起随喜心。:きずいきしん】
...随喜〔ずいき〕の心〔こころ〕を起〔おこ〕さしめ、

【有愛著者。:うあいじゃくしゃ】
...愛著〔あいじゃく〕有〔あ〕る者〔もの〕には

【起能捨心。:きのうしゃしん】
...能捨〔のうしゃ〕の心〔こころ〕を起〔おこ〕さしめ、

【諸慳貪者。:しょけんどんしゃ】
...諸〔もろもろ〕の慳貪〔けんどん〕の者〔もの〕には

【起布施心。:きふせしん】
...布施〔ふせ〕の心〔こころ〕を起〔おこ〕さしめ、

【多憍慢者。:たきょうまんしゃ】
...憍慢〔きょうまん〕多〔おお〕き者〔もの〕には

【起持戒心。:きじかいしん】
...持戒〔じかい〕の心〔こころ〕を起〔おこ〕さしめ、

【瞋恚盛者。:しんにじょうしゃ】
...瞋恚〔しんに〕盛〔さか〕んなる者〔もの〕には

【起忍辱心。:きにんにくしん】
...忍辱〔にんにく〕の心〔こころ〕を起〔おこ〕さしめ、

【生懈怠者。:しょうけだいしゃ】
...懈怠〔けだい〕を生〔しょう〕ずる者〔もの〕には

【起精進心。:きしょうじんしん】
...精進〔しょうじん〕の心〔こころ〕を起〔おこ〕さしめ、

【諸散乱者。:しょさんらんしゃ】
...諸〔もろもろ〕の散乱〔さんらん〕の者〔もの〕には

【起禅定心。:きぜんじょうしん】
...禅定〔ぜんじょう〕の心〔こころ〕を起〔おこ〕さしめ、

【多愚癡者。:たぐちしゃ】
...愚癡〔ぐち〕多〔おお〕き者〔もの〕には

【起智慧心。:きちえしん】
...智慧〔ちえ〕の心〔こころ〕を起〔おこ〕さしめ、

【未能度彼者。:みのうどひしゃ】
...未〔いま〕だ彼〔か〕を度〔ど〕すること能〔あた〕わざる者〔もの〕には

【起度彼心。:きどひしん】
...彼〔か〕を度〔ど〕する心〔こころ〕を起〔おこ〕さしめ、

【行十惡者。:ぎょうじゅうあくしゃ】
...十惡〔じゅうあく〕を行〔ぎょう〕ずる者〔もの〕には

【起十善心。:きじゅうぜんしん】
...十善〔じゅうぜん〕の心〔こころ〕を起〔おこ〕さしめ、

【楽有為者。:ぎょうういしゃ】
...有為〔うい〕を楽〔ねが〕う者〔もの〕には

【志無為心。:しむいしん】
...無為〔むい〕の心〔こころ〕を志〔こころざ〕さしめ、

【有退心者。:うたいしんじゃ】
...退心〔たいしん〕有〔あ〕る者〔もの〕には

【作不退心。:さふたいしん】
...不退〔ふたい〕の心〔こころ〕を作〔な〕さしめ、

【為有漏者。:いうろしゃ】
...有漏〔うろ〕を為〔な〕す者〔もの〕には

【起無漏心。:きむろしん】
...無漏〔むろ〕の心〔こころ〕を起〔おこ〕さしめ、

【多煩悩者。:たぼんのうしゃ】
...煩悩〔ぼんのう〕多〔おお〕き者〔もの〕には

【起除滅心。:きじょめっしん】
...除滅〔じょめつ〕の心〔こころ〕を起〔おこ〕さしむ。

【善男子。:ぜんなんし】
...善男子〔ぜんなんし〕、

【是名是經。:ぜみょうぜきょう】
...是〔これ〕を是〔こ〕の經〔きょう〕の

【第一功徳。:だいいちくどく】
...第一〔だいいち〕の功徳〔くどく〕

【不思議力。:ふしぎりき】
...不思議〔ふしぎ〕の力〔ちから〕と名〔な〕づく。

【善男子。:ぜんなんし】
...善男子〔ぜんなんし〕、

【第二是經。:だいにぜきょう】
...第二〔だいに〕に是〔こ〕の經〔きょう〕の

【不可思議。:ふかしぎ】
...不可思議〔ふかしぎ〕の

【功徳力者。:くどくりきしゃ】
...功徳力〔くどくりき〕とは、

【若有衆生。:にゃくうしゅじょう】
...若〔も〕し衆生〔しゅじょう〕有〔あ〕って、

【得聞是經者。:とくもんぜきょうしゃ】
...是〔こ〕の經〔きょう〕を聞〔き〕くことを得〔え〕ん者〔もの〕、

【若一転。:にゃくいってん】
...若〔も〕しは一転〔いってん〕、

【若一偈。:にゃくいちげ】
...若〔も〕しは一偈〔いちげ〕

【乃至一句。:ないしいっく】
...乃至〔ないし〕一句〔いっく〕もせば、

【則能通達。:そくのうつうだつ】
...則〔すなわ〕ち能〔よ〕く

【百千億義。:ひゃくせんのくぎ】
...百千億〔ひゃくせんのく〕の義〔ぎ〕に通達〔つうだつ〕して、

【無量数劫。:むりょうしゅこう】
...無量数劫〔むりょうしゅこう〕にも

【不能演説。:ふのうえんぜつ】
...③

【所受持法。:しょじゅじほう】
...受持〔じゅじ〕する所〔ところ〕の法〔ほう〕を③演説〔えんぜつ〕すること能〔あた〕わじ。

【所以者何。:しょいしゃが】
...所以〔ゆえ〕は何〔いか〕ん。

【以其是法。:いごぜほう】
...其〔そ〕れ此〔こ〕の法〔ほう〕は

【義無量故。:ぎむりょうこ】
...義〔ぎ〕無量〔むりょう〕なるを以〔もっ〕ての故〔ゆえ〕に。

【善男子。:ぜんなんし】
...善男子〔ぜんなんし〕、

【是經譬如。:ぜきょうひにょ】
...是〔こ〕の經〔きょう〕は、譬〔たと〕えば

【従一種子。:じゅういっしゅし】
...一〔いち〕の種子〔しゅし〕より

【生百千萬。:しょうひゃくせんまん】
...百千萬〔ひゃくせんまん〕を生〔しょう〕じ、

【百千萬中。:ひゃくせんまんちゅう】
...百千萬〔ひゃくせんまん〕の中〔なか〕より

【一一復生。:いちいちぶしょう】
...一一〔いちいち〕に復〔また〕

【百千萬数。:ひゃくせんまんじゅ】
...百千萬数〔ひゃくせんまんじゅ〕を生〔しょう〕じ、

【如是展転。:にょぜてんでん】
...是〔かく〕の如〔ごと〕く展転〔てんでん〕して、

【乃至無量。:ないしむりょう】
...乃至〔ないし〕無量〔むりょう〕なるが如〔ごと〕く、

【是經典者。:ぜきょうでんしゃ】
...是〔こ〕の經典〔きょうでん〕も

【亦復如是。:やくぶにょぜ】
...又復〔またまた〕是〔かく〕の如〔ごと〕し。

【従於一法。:じゅうおいっぽう】
...一法〔いっぽう〕より

【生百千義。:しょうひゃくせんぎ】
...百千〔ひゃくせん〕の義〔ぎ〕を生〔しょう〕じ、

【百千義中。:ひゃくせんぎちゅう】
...百千〔ひゃくせん〕の義〔ぎ〕の中〔なか〕より

【一一復生百千萬数。:いちいちぶしょうひゃくせんまんじゅ】
...一一〔いちいち〕に復〔また〕百千萬数〔ひゃくせんまんじゅ〕を生〔しょう〕じ、

【如是展転。:にょぜてんでん】
...是〔かく〕の如〔ごと〕く展転〔てんでん〕して、

【乃至無量無辺之義。:ないしむりょうむへんしぎ】
...乃至〔ないし〕無量無辺〔むりょうむへん〕の義〔ぎ〕あり。

【是故此經。:ぜこしきょう】
...是〔こ〕の故〔ゆえ〕に、此〔こ〕の經〔きょう〕を

【名無量義。:みょうむりょうぎ】
...無量義〔むりょうぎ〕と名〔な〕づく。

【善男子。:ぜんなんし】
...善男子〔ぜんなんし〕、

【是名是經。:ぜみょうぜきょう】
...是〔これ〕を是〔こ〕の經〔きょう〕の

【第二功徳不思議力。:だいにくどくふしぎりき】
...第二〔だいに〕の功徳〔くどく〕不思議〔ふしぎ〕の力〔ちから〕と名〔な〕づく。

【善男子。:ぜんなんし】
...善男子〔ぜんなんし〕、

【第三是經。:だいさんぜきょう】
...第三〔だいさん〕に是〔こ〕の經〔きょう〕の

【不可思議。:ふかしぎ】
...不可思議〔ふかしぎ〕の

【功徳力者。:くどくりきしゃ】
...功徳力〔くどくりき〕とは、

【若有衆生。:にゃくうしゅじょう】
...若〔も〕し衆生〔しゅじょう〕有〔あ〕って、

【得聞是經。:とくもんぜきょう】
...是〔こ〕の經〔きょう〕を聞〔き〕くことを得〔え〕て、

【若一転。:にゃくいってん】
...若〔も〕しは一転〔いってん〕、

【若一偈。:にゃくいちげ】
...若〔も〕しは一偈〔いちげ〕、

【乃至一句。:ないしいっく】
...乃至〔ないし〕一句〔いっく〕もせば、

【通達百千萬億義已。:つうだつひゃくせんまんのくぎい】
...百千萬億〔ひゃくせんまんのく〕の義〔ぎ〕に通達〔つうだつ〕し已〔おわ〕って、

【雖有煩悩。:すいうぼんのう】
...煩悩〔ぼんのう〕有〔あ〕りと雖〔いえど〕も、

【如無煩悩。:にょむぼんのう】
...煩悩〔ぼんのう〕無〔な〕きが如〔ごと〕く、

【出入生死。:しゅつにゅうしょうじ】
...生死〔しょうじ〕に出入〔しゅつにゅう〕すれども

【無怖畏想。:むふいそう】
...怖畏〔ふい〕の想〔おもい〕無〔な〕けん。

【於諸衆生。:おしょしゅじょう】
...諸〔もろもろ〕の衆生〔しゅじょう〕に於〔おい〕て

【生憐愍心。:しょうれんみんしん】
...憐愍〔れんみん〕の心〔こころ〕を生〔しょう〕じ、

【於一切法。:おいっさいほう】
...一切〔いっさい〕の法〔ほう〕に於〔おい〕て

【得勇健想。:とくゆうごんそう】
...勇健〔ゆうごん〕の想〔おもい〕を得〔え〕ん。

【如壮力士。:にょしょうりきじ】
...壮〔さか〕んなる力士〔りきじ〕の、

【能担能持。:のうたんのうじ】
...④

【諸有重者。:しょうじゅうしゃ】
...諸〔しょ〕有〔う〕の重〔おも〕き者〔もの〕を④能〔よ〕く担〔にな〕い、能〔よ〕く持〔たも〕つが如〔ごと〕く、

【是持經人。:ぜじきょうにん】
...是〔こ〕の持經〔じきょう〕の人〔ひと〕も

【亦復如是。:やくぶにょぜ】
...亦復〔またまた〕是〔かく〕の如〔ごと〕し。

【能荷無上菩提重寶。:のうがむじょうぼだいじゅうほう】
...能〔よ〕く無上菩提〔むじょうぼだい〕の重〔おも〕き寶〔たから〕を荷〔にな〕い、

【担負衆生。:たんぶしゅじょう】
...衆生〔しゅじょう〕を担負〔たんぶ〕して

【出生死道。:すいしょうじどう】
...生死〔しょうじ〕の道〔どう〕を出〔いだ〕す。

【未能自度。:みのうじど】
...未〔いま〕だ自〔みずか〕ら度〔ど〕すること能〔あたわ〕わざれども、

【已能度彼。:いのうどひ】
...已〔すで〕に能〔よ〕く彼〔かれ〕を度〔ど〕せん。

【猶如船師。:ゆにょせんし】
...猶〔なお〕、船師〔せんし〕の

【身嬰重病。:しんようじゅうびょう】
...身〔み〕重病〔じゅうびょう〕に嬰〔かか〕り、

【四體不御。:したいふご】
...四體〔したい〕御〔おさ〕まらずして、

【安止此岸。:あんししがん】
...此〔こ〕の岸〔きし〕に安止〔あんし〕すれども、

【有好堅牢舟船。:うこうけんろうしゅせん】
...好〔よ〕き堅牢〔けんろう〕の舟船〔しゅせん〕、

【常辨諸度。:じょうべんしょど】
...常〔つね〕に諸〔もろもろ〕の

【彼者之具。:ひしゃしぐ】
...彼〔かれ〕を度〔わた〕す者〔もの〕の具〔ぐ〕として辨〔べん〕ずること有〔あ〕るを、

【給与而去。:きゅうよにこ】
...給与〔きゅうよ〕して去〔さ〕らしむるが如〔ごと〕く、

【是持經者。:ぜじきょうじゃ】
...是〔こ〕の持經者〔じきょうしゃ〕も

【亦復如是。:やくぶにょぜ】
...亦復〔またまた〕是〔かく〕の如〔ごと〕し。

【雖嬰五道。:すいようごどう】
...五道〔ごどう〕

【諸有之身。:しょうししん】
...諸〔しょ〕有〔う〕の身〔み〕、

【百八重病。:ひゃくはちじゅうびょう】
...百八〔ひゃくはち〕の重病〔じゅうびょう〕に嬰〔かか〕り、

【恒常相纒。:ごうじょうそうでん】
...恒常〔つね〕に相〔あい〕纏〔まと〕わされて

【安止無明。:あんしむみょう】
...無明〔むみょう〕、

【老死此岸。:ろうししがん】
...老死〔ろうし〕の此〔こ〕の岸〔きし〕に安止〔あんし〕せりと雖〔いえど〕も、

【而有堅牢。:にうけんろう】
...而〔しか〕も堅牢〔けんろう〕なる

【此大乗經。:しだいじょうきょう】
...此〔こ〕の大乗經〔だいじょうきょう〕

【無量義辨。:むりょうぎべん】
...無量義〔むりょうぎ〕の、

【能度衆生。:のうどしゅじょう】
...能〔よ〕く衆生〔しゅじょう〕を度〔ど〕するを辨〔べん〕ずること有〔あ〕るを、

【如説行者。:にょせつぎょうじゃ】
...説〔せつ〕の如〔ごと〕く行〔ぎょう〕ずる者〔もの〕は、

【得度生死。:とくどしょうじ】
...生死〔しょうじ〕を度〔ど〕することを得〔う〕るなり。

【善男子。:ぜんなんし】
...善男子〔ぜんなんし〕、

【是名是經。:ぜみょうぜきょう】
...是〔これ〕を是〔こ〕の經〔きょう〕の

【第三功徳。:だいさんくどく】
...第三〔だいさん〕の功徳〔くどく〕

【不思議力。:ふしぎりき】
...不思議〔ふしぎ〕の力〔ちから〕と名〔な〕づく。

【善男子。:ぜんなんし】
...善男子〔ぜんなんし〕、

【第四是經。:だいしぜきょう】
...第四〔だいし〕に是〔こ〕の經〔きょう〕の

【不可思議。:ふかしぎ】
...不可思議〔ふかしぎ〕の

【功徳力者。:くどくりきしゃ】
...功徳力〔くどくりき〕とは、

【若有衆生。:にゃくうしゅじょう】
...若〔も〕し衆生〔しゅじょう〕有〔あ〕って、

【得聞是經。:とくもんぜきょう】
...是〔こ〕の經〔きょう〕を聞〔き〕くことを得〔え〕て、

【若一転。:にゃくいってん】
...若〔も〕しは一転〔いってん〕、

【若一偈。:にゃくいちげ】
...若〔も〕しは一偈〔いちげ〕、

【乃至一句。:ないしいっく】
...乃至〔ないし〕一句〔いっく〕もせば、

【得勇健想。:とくゆうごんそう】
...勇健〔ゆうごん〕の想〔おもい〕を得〔え〕て、

【雖未自度。:すいみじど】
...未〔いま〕だ自〔みずか〕ら度〔ど〕せずと雖〔いえど〕も、

【而能度他。:にのうどた】
...而〔しか〕も能〔よ〕く他〔た〕を度〔ど〕せん。

【与諸菩薩。:よしょぼさつ】
...諸〔もろもろ〕の菩薩〔ぼさつ〕と、

【以為眷属。:いいけんぞく】
...以〔もっ〕て眷属〔けんぞく〕と為〔な〕り、

【諸佛如来。:しょぶつにょらい】
...諸佛〔しょぶつ〕如来〔にょらい〕、

【常向是人。:じょうこうぜにん】
...常〔つね〕に是〔こ〕の人〔ひと〕に向〔むか〕って、

【而演説法。:にえんぜっぽう】
...而〔しか〕も法〔ほう〕を演説〔えんぜつ〕したまわん。

【是人聞已。:ぜにんもんに】
...是〔こ〕の人〔ひと〕聞〔き〕き已〔おわ〕って、

【悉能受持。:しつのうじゅじ】
...悉〔ことごと〕く能〔よ〕く受持〔じゅじ〕し、

【随順不逆。:ずいじゅんふぎゃく】
...随順〔ずいじゅん〕して逆〔さから〕わじ。

【転復為人。:てんぶいにん】
...転〔うたた〕復〔また〕人〔ひと〕の為〔ため〕に、

【随宜廣説。:ずいぎこうぜつ】
...宜〔よろ〕しきに随〔したが〕って廣〔ひろ〕く説〔と〕かん。

【善男子。:ぜんなんし】
...善男子〔ぜんなんし〕、

【是人譬如。:ぜにんひにょ】
...是〔こ〕の人〔ひと〕は譬〔たと〕えば、

【国王夫人。:こくおうぶにん】
...国王〔こくおう〕と夫人〔ぶにん〕と、

【新生王子。:しんしょうおうじ】
...新〔あら〕たに王子〔おうじ〕を生〔しょう〕ぜん。

【若一日。:にゃくいちにち】
...若〔も〕しは一日〔いちにち〕、

【若二日。:にゃくににち】
...若〔も〕しは二日〔ににち〕、

【若至七日。:にゃくししちにち】
...若〔も〕しは七日〔しちにち〕に至〔いた〕り、

【若一月。:にゃくいちがつ】
...若〔も〕しは一月〔いちがつ〕、

【若二月。:にゃくにがつ】
...若〔も〕しは二月〔にがつ〕、

【若至七月。:にゃくししちがつ】
...若〔も〕しは七月〔しちがつ〕に至〔いた〕り、

【若一歳。:にゃくいっさい】
...若〔も〕しは一歳〔いっさい〕、

【若二歳。:にゃくにさい】
...若〔も〕しは二歳〔にさい〕、

【若至七歳。:にゃくししちさい】
...若〔も〕しは七歳〔しちさい〕に至〔いた〕り、

【雖復不能。:すいぶふのう】
...復〔また〕⑤

【領理国事。:りょうりこくじ】
...国事〔こくじ〕を領理〔りょうり〕すること⑤能〔あた〕わずと雖〔いえど〕も、

【已為臣民。:いいじんみん】
...已〔すで〕に臣民〔しんみん〕に

【之所宗敬。:ししょしゅうきょう】
...宗敬〔しゅうきょう〕せられ、

【諸大王子。:しょだいおうじ】
...諸〔もろもろ〕の大王〔だいおう〕の子〔こ〕を、

【以為伴侶。:いいばんりょ】
...以〔もっ〕て伴侶〔ばんりょ〕と為〔せ〕ん。

【王及夫人。:おうぎゅうぶにん】
...王〔おう〕及〔およ〕び夫人〔ぶにん〕、

【愛心偏重。:あいしんへんじゅう】
...愛心〔あいしん〕偏〔ひとえ〕に重〔おも〕くして、

【常与共語。:じょうよぐご】
...常〔つね〕に与〔くみ〕し共〔とも〕に語〔かた〕らん。

【所以者何。:しょいしゃが】
...所以〔ゆえ〕は何〔いか〕ん。

【以稚小故。:いちしょうこ】
...稚小〔ちしょう〕なるを以〔もっ〕ての故〔ゆえ〕に、といわんが如〔ごと〕し。

【善男子。:ぜんなんし】
...善男子〔ぜんなんし〕、

【是持經者。:ぜじきょうじゃ】
...是〔こ〕の持經者〔じきょうしゃ〕も

【亦復如是。:やくぶにょぜ】
...亦復〔またまた〕是〔かく〕の如〔ごと〕し。

【諸佛国王。:しょぶっこくおう】
...諸佛〔しょぶつ〕の国王〔こくおう〕と

【是經夫人。:ぜきょうぶにん】
...是〔こ〕の經〔きょう〕の夫人〔ぶにん〕と

【和合共生。:わごうぐしょう】
...和合〔わごう〕して、共〔とも〕に

【是菩薩子。:ぜぼさっし】
...是〔こ〕の菩薩〔ぼさつ〕の子〔みこ〕を生〔しょう〕ず。

【若菩薩得聞是經。:にゃくぼさつとくもんぜきょう】
...若〔も〕し菩薩〔ぼさつ〕、是〔こ〕の經〔きょう〕を聞〔き〕くことを得〔え〕て、

【若一句。:にゃくいっく】
...若〔も〕しは一句〔いっく〕、

【若一偈。:にゃくいちげ】
...若〔も〕しは一偈〔いちげ〕、

【若一転。:にゃくいってん】
...若〔も〕しは一転〔いってん〕、

【若二転。:にゃくにてん】
...若〔も〕しは二転〔にてん〕、

【若十。:にゃくじゅう】
...若〔も〕しは十〔じゅう〕、

【若百。:にゃくひゃく】
...若〔も〕しは百〔ひゃく〕、

【若千。:にゃくせん】
...若〔も〕しは千〔せん〕、

【若萬。:にゃくまん】
...若〔も〕しは萬〔まん〕、

【若億萬。:にゃくおくまん】
...若〔も〕しは億萬〔おくまん〕の

【恒河沙。:ごうがしゃ】
...恒河沙〔ごうがしゃ〕、

【無量無数転。:むりょうむしゅてん】
...無量無数〔むりょうむしゅ〕転〔てん〕せば、

【雖復不能。:すいぶふのう】
...復〔また〕⑥

【體眞理極。:たいしんりごく】
...眞理〔しんり〕の極〔ごく〕を體〔さと〕ること

【雖復不能。:すいぶふのう】
...能〔あた〕わずと雖〔いえど〕も、復〔また〕

【震動三千大千国土。:しんどうさんぜんだいせんこくど】
...三千大千〔さんぜんだいせん〕の国土〔こくど〕を震動〔しんどう〕し、

【雷奮梵音。:らいふんぼんのん】
...雷奮梵音〔らいふんぼんのん〕をもって

【転大法輪。:てんだいほうりん】
...大法輪〔だいほうりん〕を転〔てん〕ずること⑥能〔あた〕わずと雖〔いえど〕も、

【已為一切。:いいいっさい】
...已〔すで〕に一切〔いっさい〕の

【四衆八部。:ししゅはちぶ】
...四衆〔ししゅ〕、八部〔はちぶ〕に

【之所宗仰。:ししょしゅうごう】
...宗〔たっと〕み仰〔あお〕がれ、

【諸大菩薩。:しょだいぼさつ】
...諸〔もろもろ〕の大菩薩〔だいぼさつ〕を、

【以為眷属。:いいけんぞく】
...以〔もっ〕て眷属〔けんぞく〕と為〔せ〕ん。

【深入諸佛。:じんにゅうしょぶつ】
...深〔ふか〕く諸佛〔しょぶつ〕

【秘密之法。:ひみっしほう】
...秘密〔ひみつ〕の法〔ほう〕に入〔い〕って、

【所可演説。:しょかえんぜつ】
...演説〔えんぜつ〕する所〔ところ〕、

【無違無失。:むいむしつ】
...違〔たが〕うこと無〔な〕く失〔とが〕無〔な〕く、

【常為諸佛。:じょういしょぶつ】
...常〔つね〕に諸佛〔しょぶつ〕に

【之所護念。:ししょごねん】
...護念〔ごねん〕せられ、

【慈愛偏覆。:じあいへんぷ】
...慈愛〔じあい〕偏〔ひとえ〕に覆〔おおわ〕われん。

【以新学故。:いしんがっこ】
...新学〔しんがく〕なるを以〔もっ〕ての故〔ゆえ〕なり。

【善男子。:ぜんなんし】
...善男子〔ぜんなんし〕、

【是名是經。:ぜみょうぜきょう】
...是〔これ〕を是〔こ〕の經〔きょう〕の

【第四功徳。:だいしくどく】
...第四〔だいし〕の功徳〔くどく〕

【不思議力。:ふしぎりき】
...不思議〔ふしぎ〕の力〔ちから〕と名〔な〕づく。

【善男子。:ぜんなんし】
...善男子〔ぜんなんし〕、

【第五是經。:だいごぜきょう】
...第五〔だいご〕に是〔こ〕の經〔きょう〕の

【不可思議。:ふかしぎ】
...不可思議〔ふかしぎ〕の

【功徳力者。:くどくりきしゃ】
...功徳力〔くどくりき〕とは、

【若善男子。:にゃくぜんなんし】
...若〔も〕し善男子〔ぜんなんし〕、

【善女人。:ぜんにょにん】
...善女人〔ぜんにょにん〕、

【若佛在世。:にゃくぶつざいせ】
...若〔も〕しは佛〔ほとけ〕の在世〔ざいせ〕、

【若滅度後。:にゃくめつどご】
...若〔も〕しは滅度〔めつど〕の後〔のち〕に、

【其有受持。:ごうじゅじ】
...其〔そ〕れ⑦

【読誦書写。:どくじゅしょしゃ】
...⑧

【如是甚深。:にょぜじんじん】
...是〔かく〕の如〔ごと〕き甚深〔じんじん〕

【無上大乗。:むじょうだいじょう】
...無上大乗〔むじょうだいじょう〕の

【無量義經。:むりょうぎきょう】
...無量義經〔むりょうぎきょう〕を⑦受持〔じゅじ〕し、⑧読誦〔どくじゅ〕し、書写〔しょしゃ〕すること有〔あ〕らん。

【是人雖復。:ぜにんすいぶ】
...是〔こ〕の人〔ひと〕復〔また〕、

【具縛煩悩。:ぐばくぼんのう】
...具縛煩悩〔ぐばくぼんのう〕にして、

【未能遠離。:みのうおんり】
...未〔いま〕だ⑨

【諸凡夫事。:しょぼんぶじ】
...諸〔もろもろ〕の凡夫〔ぼんぶ〕の事〔じ〕を、⑨遠離〔おんり〕すること能〔あた〕わずと雖〔いえど〕も、

【而能示現。:にのうじげん】
...而〔しか〕も能〔よ〕く

【大菩薩道。:だいぼさつどう】
...大菩薩〔だいぼさつ〕の道〔どう〕を示現〔じげん〕し、

【演於一日。:えんのいちにち】
...一日〔いちにち〕を演〔の〕べて、

【以為百劫。:いいひゃっこう】
...以〔もっ〕て百劫〔ひゃっこう〕と為〔な〕し、

【百劫亦能。:ひゃっこうやくのう】
...百劫〔ひゃっこう〕を亦〔また〕能〔よ〕く

【促為一日。:そくいいちにち】
...促〔つづ〕めて一日〔いちにち〕と為〔な〕して、

【令彼衆生。:りょうひしゅじょう】
...彼〔か〕の衆生〔しゅじょう〕をして、

【歓喜信伏。:かんぎしんぶく】
...歓喜〔かんぎ〕し信伏〔しんぶく〕せしめん。

【善男子。:ぜんなんし】
...善男子〔ぜんなんし〕、

【是善男子。:ぜぜんなんし】
...是〔こ〕の善男子〔ぜんなんし〕、

【善女人。:ぜんにょにん】
...善女人〔ぜんにょにん〕、

【譬如龍子。:ひにょりゅうし】
...譬〔たと〕えば龍子〔りゅうし〕、

【始生七日。:ししょうしちにち】
...始〔はじ〕めて生〔うま〕れて七日〔しちにち〕に、

【即能興雲。:そくのうこううん】
...即〔すなわ〕ち能〔よ〕く雲〔くも〕を興〔おこ〕し、

【亦能降雨。:やくのうごうう】
...亦〔また〕能〔よ〕く雨〔あめ〕を降〔ふ〕らすが如〔ごと〕し。

【善男子。:ぜんなんし】
...善男子〔ぜんなんし〕、

【是名是經。:ぜみょうぜきょう】
...是〔これ〕を是〔こ〕の經〔きょう〕の

【第五功徳。:だいごくどく】
...第五〔だいご〕の功徳〔くどく〕

【不思議力。:ふしぎりき】
...不思議〔ふしぎ〕の力〔ちから〕と名〔な〕づく。

【善男子。:ぜんなんし】
...善男子〔ぜんなんし〕、

【第六是經。:だいろくぜきょう】
...第六〔だいろく〕に是〔こ〕の經〔きょう〕の

【不可思議。:ふかしぎ】
...不可思議〔ふかしぎ〕の

【功徳力者。:くどくりきしゃ】
...功徳力〔くどくりき〕とは、

【若善男子。:にゃくぜんなんし】
...若〔も〕し善男子〔ぜんなんし〕、

【善女人。:ぜんにょにん】
...善女人〔ぜんにょにん〕、

【若佛在世。:にゃくぶつざいせ】
...若〔も〕しは佛〔ほとけ〕の在世〔ざいせ〕、

【若滅度後。:にゃくめつどご】
...若〔も〕しは滅度〔めつど〕の後〔のち〕に、

【受持読誦。:じゅじどくじゅ】
...⑩

【是經典者。:ぜきょうでんしゃ】
...是〔こ〕の經典〔きょうでん〕を⑩受持〔じゅじ〕し、読誦〔どくじゅ〕せん者〔もの〕は、

【雖具煩悩。:すいぐぼんのう】
...煩悩〔ぼんのう〕を具〔ぐ〕せりと雖〔いえど〕も、

【而為衆生説法。:にいしゅじょうせっぽう】
...而〔しか〕も衆生〔しゅじょう〕の為〔ため〕に法〔ほう〕を説〔と〕いて、

【令得遠離。:りょうとくおんり】
...⑪

【煩悩生死。:ぼんのうしょうじ】
...煩悩生死〔ぼんのうしょうじ〕を⑪遠離〔おんり〕し、

【断一切苦。:だんいっさいく】
...一切〔いっさい〕の苦〔く〕を断〔だん〕ずることを得〔え〕せしめん。

【衆生聞已。:しゅじょうもんに】
...衆生〔しゅじょう〕聞〔き〕き已〔おわ〕って、

【修行得法。:しゅぎょうとくほう】
...修行〔しゅぎょう〕して得法〔とくほう〕、

【得果得道。:とっかとくどう】
...得果〔とっか〕、得道〔とくどう〕すること、

【与佛如来。:よぶつにょらい】
...佛〔ほとけ〕如来〔にょらい〕と

【等無差別。:とうむしゃべつ】
...等〔ひと〕しくして差別〔しゃべつ〕無〔な〕けん。

【譬如王子。:ひにょおうじ】
...譬〔たと〕えば王子〔おうじ〕、

【雖復稚小。:すいぶちしょう】
...復〔また〕稚小〔ちしょう〕なりと雖〔いえど〕も、

【若王巡遊。:にゃくおうじゅんゆ】
...若〔も〕し王〔おう〕の巡遊〔じゅんゆ〕し、

【及以疾病。:ぎゅういしつびょう】
...及〔およ〕び疾病〔しつびょう〕するを以〔もっ〕て、

【委是王子。:いぜおうじ】
...是〔こ〕の王子〔おうじ〕に委〔まか〕せて、

【領理国事。:りょうりこくじ】
...国事〔こくじ〕を領理〔りょうり〕せしむ。

【王子是時。:おうじぜじ】
...王子〔おうじ〕是〔こ〕の時〔とき〕、

【依大王命。:えだいおうみょう】
...大王〔だいおう〕の命〔めい〕に依〔よ〕って、

【如法教令。:にょほうきょうりょう】
...法〔ほう〕の如〔ごと〕く

【群僚百官。:ぐんりょうひゃっかん】
...群僚百官〔ぐんりょうひゃっかん〕を教令〔きょうりょう〕し、

【宣流正化。:せんるしょうけ】
...正化〔しょうけ〕を宣流〔せんる〕するに、

【国土人民。:こくどにんみん】
...国土〔こくど〕の人民〔にんみん〕、

【各随其要。:かくずいごよう】
...各〔おのおの〕其〔そ〕の要〔よう〕に随〔したが〕って、

【如大王治。:にょだいおうじ】
...大王〔だいおう〕の治〔じ〕するが如〔ごと〕く、

【等無有異。:とうむうい】
...等〔ひと〕しくして異〔ことな〕ること有〔あ〕ること無〔な〕きが如〔ごと〕し。

【持經善男子。:じきょうぜんなんし】
...持經〔じきょう〕の善男子〔ぜんなんし〕、

【善女人。:ぜんにょにん】
...善女人〔ぜんにょにん〕も、

【亦復如是。:やくぶにょぜ】
...亦復〔またまた〕是〔かく〕の如〔ごと〕し。

【若佛在世。:にゃくぶつざいせ】
...若〔も〕しは佛〔ほとけ〕の在世〔ざいせ〕、

【若滅度後。:にゃくめつどご】
...若〔も〕しは滅度〔めつど〕の後〔のち〕、

【是善男子。:ぜぜんなんし】
...是〔こ〕の善男子〔ぜんなんし〕、

【雖未得住。:すいみとくじゅう】
...未〔いま〕だ⑫

【初不動地。:しょふどうじ】
...初不動地〔しょふどうじ〕に⑫住〔じゅう〕することを得〔え〕ずと雖〔いえど〕も、

【依佛如是。:えぶつにょぜ】
...佛〔ほとけ〕の是〔かく〕の如〔ごと〕く

【用説教法。:ゆうせっきょうぼう】
...教法〔きょうほう〕を用説〔ゆうせつ〕したもうに依〔よ〕って、

【而敷演之。:にふえんし】
...而〔しか〕も之〔これ〕を敷演〔ふえん〕せんに、

【衆生聞已。:しゅじょうもんに】
...衆生〔しゅじょう〕聞〔き〕き已〔おわ〕って、

【一心修行。:いっしんしゅぎょう】
...一心〔いっしん〕に修行〔しゅぎょう〕せば、

【断除煩悩。:だんじょぼんのう】
...煩悩〔ぼんのう〕を断除〔だんじょ〕し、

【得法得果。:とくほうとっか】
...得法〔とくほう〕、得果〔とっか〕、

【乃至得道。:ないしとくどう】
...乃至〔ないし〕得道〔とくどう〕せん。

【善男子。:ぜんなんし】
...善男子〔ぜんなんし〕、

【是名是經。:ぜみょうぜきょう】
...是〔これ〕を是〔こ〕の經〔きょう〕の

【第六功徳。:だいろくくどく】
...第六〔だいろく〕の功徳〔くどく〕

【不思議力。:ふしぎりき】
...不思議〔ふしぎ〕の力〔ちから〕と名〔な〕づく。

【善男子。:ぜんなんし】
...善男子〔ぜんなんし〕、

【第七是經。:だいしちぜきょう】
...第七〔だいしち〕に是〔こ〕の經〔きょう〕の

【不可思議。:ふかしぎ】
...不可思議〔ふかしぎ〕の

【功徳力者。:くどくりきしゃ】
...功徳力〔くどくりき〕とは、

【若善男子。:にゃくぜんなんし】
...若〔も〕し善男子〔ぜんなんし〕、

【善女人。:ぜんにょにん】
...善女人〔ぜんにょにん〕、

【於佛在世。:おぶつざいせ】
...佛〔ほとけ〕の在世〔ざいせ〕、

【若滅度後。:にゃくめつどご】
...若〔も〕しは滅度〔めつど〕の後〔のち〕に於〔おい〕て、

【得聞是經。:とくもんぜきょう】
...是〔こ〕の經〔きょう〕を聞〔き〕くことを得〔え〕て、

【歓喜信楽。:かんぎしんぎょう】
...歓喜〔かんぎ〕信楽〔しんぎょう〕し、

【生希有心。:しょうけうしん】
...希有〔けう〕の心〔こころ〕を生〔しょう〕じ、

【受持読誦。:じゅじどくじゅ】
...受持〔じゅじ〕し、読誦〔どくじゅ〕し、

【書写解説。:しょしゃげせつ】
...書写〔しょしゃ〕し、解説〔げせつ〕し、

【如説修行。:にょせっしゅぎょう】
...説〔せつ〕の如〔ごと〕く修行〔しゅぎょう〕し、

【發菩提心。:ほつぼだいしん】
...菩提心〔ぼだいしん〕を發〔おこ〕し、

【起諸善根。:きしょぜんごん】
...諸〔もろもろ〕の善根〔ぜんごん〕を起〔おこ〕し、

【興大悲意。:こうだいひい】
...大悲〔だいひ〕の意〔こころ〕を興〔おこ〕して、

【欲度一切。:よくどいっさい】
...一切〔いっさい〕の

【苦悩衆生。:くのうしゅじょう】
...苦悩〔くのう〕の衆生〔しゅじょう〕を度〔ど〕せんと欲〔ほっ〕せば、

【雖未得修行。:すいみとくしゅぎょう】
...未〔いま〕だ⑬

【六波羅蜜。:ろくはらみつ】
...六波羅蜜〔ろくはらみつ〕を⑬修行〔しゅぎょう〕することを得〔え〕ずと雖〔いえど〕も、

【六波羅蜜。:ろくはらみつ】
...六波羅蜜〔ろくはらみつ〕

【自然在前。:じねんざいぜん】
...自然〔じねん〕に在前〔ざいぜん〕し、

【即於是身。:そくおぜしん】
...即〔すなわ〕ち是〔こ〕の身〔み〕に於〔おい〕て、

【得無生法忍。:とくむしょうぼうにん】
...無生法忍〔むしょうほうにん〕を得〔え〕、

【生死煩悩。:しょうじぼんのう】
...生死〔しょうじ〕、煩悩〔ぼんのう〕、

【一時断壊。:いちじだんね】
...一時〔いちじ〕に断壊〔だんね〕して、

【昇於菩薩。:しょうおぼさつ】
...菩薩〔ぼさつ〕の

【第七之地。:だいしちしじ】
...第七〔だいしち〕の地〔じ〕に昇〔のぼ〕らん。

【譬如健人。:ひにょごんにん】
...譬〔たと〕えば健〔すこや〕かなる人〔ひと〕の、

【為王除怨。:いおうじょおん】
...王〔おう〕の為〔ため〕に怨〔あだ〕を除〔のぞ〕くに、

【怨既滅已。:おんきめっち】
...怨〔あだ〕既〔すで〕に滅〔めっ〕し已〔おわ〕りなば、

【王大歓喜。:おうだいかんぎ】
...王〔おう〕大〔おおい〕に歓喜〔かんぎ〕して、

【賞賜半国之封。:しょうしはんごくしほう】
...賞賜〔しょうし〕するに半国〔はんごく〕の封〔ほう〕、

【悉以与之。:しっちよし】
...悉〔ことごと〕く以〔もっ〕て之〔これ〕を与〔あた〕えんが如〔ごと〕く、

【持經善男子。:じきょうぜんなんし】
...持經〔じきょう〕の善男子〔ぜんなんし〕、

【善女人。:ぜんにょにん】
...善女人〔ぜんにょにん〕も、

【亦復如是。:やくぶにょぜ】
...亦復〔またまた〕是〔かく〕の如〔ごと〕し。

【於諸行人。:おしょぎょうにん】
...諸〔もろもろ〕の行人〔ぎょうにん〕に於〔おい〕て、

【最為勇健。:さいいゆうごん】
...最〔もっと〕も為〔こ〕れ勇健〔ゆうごん〕なり。

【六度法寶。:ろくどほうほう】
...六度〔ろくど〕の法寶〔ほうほう〕、

【不求自得至。:ふぐじとくし】
...求〔もと〕めざるに自〔おのずか〕ら至〔いた〕ることを得〔え〕たり。

【生死怨敵。:しょうじおんてき】
...生死〔しょうじ〕の怨敵〔おんてき〕、

【自然散壊。:じねんさんね】
...自然〔じねん〕に散壊〔さんね〕し、

【證無生忍。:しょうむしょうにん】
...無生忍〔むしょうにん〕の

【半佛国寶。:はんぶっこくほう】
...半佛国〔はんぶっこく〕の寶〔たから〕を證〔しょう〕し、

【封賞安楽。:ほうしょうあんらく】
...封〔ほう〕の賞〔しょう〕有〔あ〕って安楽〔あんらく〕ならん。

【善男子。:ぜんなんし】
...善男子〔ぜんなんし〕、

【是名是經。:ぜみょうぜきょう】
...是〔これ〕を是〔こ〕の經〔きょう〕の

【第七功徳。:だいしちくどく】
...第七〔だいしち〕の功徳〔くどく〕

【不思議力。:ふしぎりき】
...不思議〔ふしぎ〕の力〔ちから〕と名〔な〕づく。

【善男子。:ぜんなんし】
...善男子〔ぜんなんし〕、

【第八是經。:だいはちぜきょう】
...第八〔だいはち〕に是〔こ〕の經〔きょう〕の

【不可思議。:ふかしぎ】
...不可思議〔ふかしぎ〕の

【功徳力者。:くどくりきしゃ】
...功徳力〔くどくりき〕とは、

【若善男子。:にゃくぜんなんし】
...若〔も〕し善男子〔ぜんなんし〕、

【善女人。:ぜんにょにん】
...善女人〔ぜんにょにん〕、

【若佛在世。:にゃくぶつざいせ】
...若〔も〕しは佛〔ほとけ〕の在世〔ざいせ〕、

【若滅度後。:にゃくめつどご】
...若〔も〕しは滅度〔めつど〕の後〔のち〕に、

【有人能得。:うにんのうとく】
...人〔ひと〕有〔あ〕って能〔よ〕く

【是經典者。:ぜきょうでんしゃ】
...是〔こ〕の經典〔きょうでん〕を得〔え〕たらん者〔もの〕は、

【敬信如視佛身。:きょうしんにょじぶっしん】
...敬信〔きょうしん〕すること、佛身〔ぶっしん〕を視〔み〕たてまつるが如〔ごと〕く

【令等無異。:りょうとうむい】
...等〔ひと〕しくして異〔ことな〕ること無〔む〕からしめ、

【愛楽是經。:あいぎょうぜきょう】
...是〔こ〕の經〔きょう〕を愛楽〔あいぎょう〕し、

【受持読誦。:じゅじどくじゅ】
...受持〔じゅじ〕し、読誦〔どくじゅ〕し、

【書写頂戴。:しょしゃちょうだい】
...書写〔しょしゃ〕し、頂戴〔ちょうだい〕し、

【如法奉行。:にょほうぶぎょう】
...法〔ほう〕の如〔ごと〕く奉行〔ぶぎょう〕し、

【堅固戒忍。:けんごかいにん】
...戒〔かい〕、忍〔にん〕を堅固〔けんご〕にし、

【兼行檀度。:けんぎょうだんど】
...兼〔か〕ねて檀度〔だんど〕を行〔ぎょう〕じ、

【深發慈悲。:じんほつじひ】
...深〔ふか〕く慈悲〔じひ〕を發〔おこ〕して、

【以此無上。:いしむじょう】
...此〔こ〕の無上〔むじょう〕

【大乗無量義經。:だいじょうむりょうぎきょう】
...大乗〔だいじょう〕無量義經〔むりょうぎきょう〕を以〔もっ〕て、

【廣為人説。:こういにんせつ】
...廣〔ひろ〕く人〔ひと〕の為〔ため〕に説〔と〕かん。

【若人先来。:にゃくにんせんらい】
...若〔も〕し人〔ひと〕先〔さき〕より来〔このかた〕、

【都不信有罪福者。:とふしんぬざいふくしゃ】
...都〔すべ〕て罪福〔ざいふく〕有〔あ〕ることを信〔しん〕ぜざる者〔もの〕には、

【以是經示之。:いぜきょうじし】
...是〔こ〕の經〔きょう〕を以〔もっ〕て之〔これ〕を示〔しめ〕して、

【設種種方便。:せっしゅじゅほうべん】
...種種〔しゅじゅ〕の方便〔ほうべん〕を設〔もう〕け、

【強化令信。:ごうけりょうしん】
...強〔し〕いて化〔け〕して信〔しん〕ぜしめん。

【以經威力故。:いきょういりきこ】
...經〔きょう〕の威力〔いりき〕を以〔もっ〕ての故〔ゆえ〕に、

【發其人信心。:ほつごにんしんじん】
...其〔そ〕の人〔ひと〕の信心〔しんじん〕を發〔おこ〕し、

【歘然得迴。:こつねんとくえ】
...歘然〔こつねん〕として迴〔え〕することを得〔え〕ん。

【信心既發。:しんじんきほつ】
...信心〔しんじん〕既〔すで〕に發〔ほっ〕して

【勇猛精進故。:ゆうみょうしょうじんこ】
...勇猛精進〔ゆうみょうしょうじん〕するが故〔ゆえ〕に、

【能得是經。:のうとくぜきょう】
...能〔よ〕く此〔こ〕の經〔きょう〕の

【威徳勢力。:いとくせいりき】
...威徳勢力〔いとくせいりき〕を得〔え〕て、

【得道得果。:とくどうとっか】
...得道得果〔とくどうとっか〕せん。

【是故善男子。:ぜこぜんなんし】
...是〔こ〕の故〔ゆえ〕に善男子〔ぜんなんし〕、

【善女人。:ぜんにょにん】
...善女人〔ぜんにょにん〕、

【以蒙化功徳故。:いむけくどっこ】
...化〔け〕を蒙〔こうむ〕る功徳〔くどく〕を以〔もっ〕ての故〔ゆえ〕に、

【男子女人。:なんしにょにん】
...男子女人〔なんしにょにん〕、

【即於是身。:そくおぜしん】
...即〔すなわ〕ち是〔こ〕の身〔み〕に於〔おい〕て

【得無生法忍。:とくむしょうぼうにん】
...無生法忍〔むしょうほうにん〕を得〔え〕、

【得至上地。:とくしじょうじ】
...上地〔じょうじ〕に至〔いた〕ることを得〔え〕て、

【与諸菩薩。:よしょぼさつ】
...諸〔もろもろ〕の菩薩〔ぼさつ〕と、

【以為眷属。:いいけんぞく】
...以〔もっ〕て眷属〔けんぞく〕と為〔な〕りて、

【速能成就衆生。:そくのうじょうじゅしゅじょう】
...速〔すみや〕かに能〔よ〕く衆生〔しゅじょう〕を成就〔じょうじゅ〕し、

【浄佛国土。:じょうぶっこくど】
...佛国土〔ぶっこくど〕を浄〔きよ〕め、

【不久得成。:ふくとくじょう】
...久〔ひさ〕しからずして⑭

【無上菩提。:むじょうぼだい】
...無上菩提〔むじょうぼだい〕を⑭成〔じょう〕ずることを得〔え〕ん。

【善男子。:ぜんなんし】
...善男子〔ぜんなんし〕、

【是名是經。:ぜみょうぜきょう】
...是〔これ〕を是〔こ〕の經〔きょう〕の

【第八功徳。:だいはちくどく】
...第八〔だいはち〕の功徳〔くどく〕

【不思議力。:ふしぎりき】
...不思議〔ふしぎ〕の力〔ちから〕と名〔な〕づく。

【善男子。:ぜんなんし】
...善男子〔ぜんなんし〕、

【第九是經。:だいくぜきょう】
...第九〔だいく〕に是〔こ〕の經〔きょう〕の

【不可思議。:ふかしぎ】
...不可思議〔ふかしぎ〕の

【功徳力者。:くどくりきしゃ】
...功徳力〔くどくりき〕とは、

【若善男子。:にゃくぜんなんし】
...若〔も〕し善男子〔ぜんなんし〕、

【善女人。:ぜんにょにん】
...善女人〔ぜんにょにん〕、

【若佛在世。:にゃくぶつざいせ】
...若〔も〕しは佛〔ほとけ〕の在世〔ざいせ〕、

【若滅度後。:にゃくめつどご】
...若〔も〕しは滅度〔めつど〕の後〔のち〕に、

【有得是經。:うとくぜきょう】
...是〔こ〕の經〔きょう〕を得〔う〕ること有〔あ〕って、

【歓喜踊躍。:かんぎゆやく】
...歓喜踊躍〔かんぎゆやく〕し、

【得未曾有。:とくみぞうう】
...未曽有〔みぞう〕なることを得〔え〕て、

【受持読誦。:じゅじどくじゅ】
...受持〔じゅじ〕し、読誦〔どくじゅ〕し、

【書写供養。:しょしゃくよう】
...書写〔しょしゃ〕し、供養〔くよう〕し、

【廣為衆人。:こういしゅにん】
...廣〔ひろ〕く衆人〔しゅにん〕の為〔ため〕に、

【分別解説。:ふんべつげせつ】
...⑮

【是經義者。:ぜきょうぎしゃ】
...是〔こ〕の經〔きょう〕の義〔ぎ〕を⑮分別〔ふんべつ〕し、解説〔げせつ〕せん者〔もの〕は、

【即得宿業。:そくとくしゅくごう】
...即〔すなわ〕ち宿業〔しゅくごう〕の

【余罪重障。:よざいじゅうしょう】
...余罪重障〔よざいじゅうしょう〕、

【一時滅尽。:いちじめつじん】
...一時〔いちじ〕に滅尽〔めつじん〕することを得〔え〕、

【便得清浄。:べんとくしょうじょう】
...便〔すなわ〕ち清浄〔しょうじょう〕なることを得〔え〕て、

【逮得大辯。:たいとくだいべん】
...大辯〔だいべん〕を逮得〔たいとく〕し、

【次第荘厳。:しだいしょうごん】
...次第〔しだい〕に

【諸波羅蜜。:しょはらみつ】
...諸〔もろもろ〕の波羅蜜〔はらみつ〕を荘厳〔しょうごん〕し、

【獲諸三昧。:ぎゃくしょさんまい】
...諸〔もろもろ〕の三昧〔さんまい〕、

【首楞厳三昧。:しゅりょうごんざんまい】
...首楞厳三昧〔しゅりょうごんざんまい〕を獲〔え〕、

【入大総持門。:にゅうだいそうじもん】
...大総持門〔だいそうじもん〕に入〔い〕り、

【得勤精進力。:とくごんしょうじんりき】
...勤精進力〔ごんしょうじんりき〕を得〔え〕て、

【速得越上地。:そっとくおつじょうじ】
...速〔すみや〕かに上地〔じょうじ〕に越〔こ〕ゆることを得〔え〕、

【善能分身散體。:ぜんのうふんじんさんたい】
...善能〔よ〕く分身散體〔ふんじんさんたい〕して、

【遍十方国土。:へんじっぽうこくど】
...十方〔じっぽう〕の国土〔こくど〕に遍〔へん〕じ、

【抜済一切。:ばっさいいっさい】
...一切〔いっさい〕

【二十五有。:にじゅうごう】
...二十五有〔にじゅうごう〕の

【極苦衆生。:ごっくしゅじょう】
...極苦〔ごっく〕の衆生〔しゅじょう〕を抜済〔ばっさい〕して、

【悉令解脱。:しつりょうげだつ】
...悉〔ことごと〕く解脱〔げだつ〕せしめん。

【是故是經。:ぜこぜきょう】
...是〔こ〕の故〔ゆえ〕に是〔こ〕の經〔きょう〕に、

【有如此力。:うにょしりき】
...此〔かく〕の如〔ごと〕きの力〔ちから〕有〔いま〕す。

【善男子。:ぜんなんし】
...善男子〔ぜんなんし〕、

【是名是經。:ぜみょうぜきょう】
...是〔これ〕を是〔こ〕の經〔きょう〕の

【第九功徳。:だいくくどく】
...第九〔だいく〕の功徳〔くどく〕

【不思議力。:ふしぎりき】
...不思議〔ふしぎ〕の力〔ちから〕と名〔な〕づく。

【善男子。:ぜんなんし】
...善男子〔ぜんなんし〕、

【第十是經。:だいじゅうぜきょう】
...第十〔だいじゅう〕に是〔こ〕の經〔きょう〕の

【不可思議。:ふかしぎ】
...不可思議〔ふかしぎ〕の

【功徳力者。:くどくりきしゃ】
...功徳力〔くどくりき〕とは、

【若善男子。:にゃくぜんなんし】
...若〔も〕し善男子〔ぜんなんし〕、

【善女人。:ぜんにょにん】
...善女人〔ぜんにょにん〕、

【若佛在世。:にゃくぶつざいせ】
...若〔も〕しは佛〔ほとけ〕の在世〔ざいせ〕、

【若滅度後。:にゃくめつどご】
...若〔も〕しは滅度〔めつど〕の後〔のち〕に、

【若得是經。:にゃくとくぜきょう】
...若〔も〕し是〔こ〕の經〔きょう〕を得〔え〕て

【發大歓喜。:ほつだいかんぎ】
...大歓喜〔だいかんぎ〕を發〔おこ〕し、

【生希有心。:しょうけうしん】
...希有〔けう〕の心〔こころ〕を生〔しょう〕じ、

【既自受持読誦。:きじじゅじどくじゅ】
...既〔すで〕に自〔みずか〕ら受持〔じゅじ〕し、読誦〔どくじゅ〕し、

【書写供養。:しょしゃくよう】
...書写〔しょしゃ〕し、供養〔くよう〕し、

【如説修行。:にょせっしゅぎょう】
...説〔せつ〕の如〔ごと〕く修行〔しゅぎょう〕し、

【復能廣勧。:ぶのうこうかん】
...復〔また〕能〔よ〕く廣〔ひろ〕く

【在家出家人。:ざいけしゅっけにん】
...在家〔ざいけ〕出家〔しゅっけ〕の人〔ひと〕を勧〔すす〕めて、

【受持読誦。:じゅじどくじゅ】
...受持〔じゅじ〕し、読誦〔どくじゅ〕し、

【書写供養解説。:しょしゃくようげせつ】
...書写〔しょしゃ〕し、供養〔くよう〕し、解説〔げせつ〕し、

【如法修行。:にょほうしゅぎょう】
...法〔ほう〕の如〔ごと〕く修行〔しゅぎょう〕せしめん。

【既令余人。:きりょうよにん】
...既〔すで〕に余人〔よにん〕をして

【修行是經力故。:しゅぎょうぜきょうりきこ】
...是〔こ〕の經〔きょう〕を修行〔しゅぎょう〕せしむる力〔ちから〕の故〔ゆえ〕に、

【得道得果。:とくどうとっか】
...得道得果〔とくどうとっか〕せんこと、

【皆由是善男子。:かいゆぜぜんなんし】
...皆〔みな〕是〔こ〕の善男子〔ぜんなんし〕、

【善女人。:ぜんにょにん】
...善女人〔ぜんにょにん〕の

【慈心懃化力故。:じしんごんけりきこ】
...慈心〔じしん〕をもって懃〔ねんご〕ろに化〔け〕する力〔ちから〕に由〔よ〕るが故〔ゆえ〕なり。

【是善男子。:ぜぜんなんし】
...是〔こ〕の善男子〔ぜんなんし〕、

【善女人。:ぜんにょにん】
...善女人〔ぜんにょにん〕は、

【即於是身。:そくおぜしん】
...即〔すなわ〕ち是〔こ〕の身〔み〕に於〔おい〕て、

【便逮得無量。:べんたいとくむりょう】
...便〔すなわ〕ち無量〔むりょう〕の

【諸陀羅尼門。:しょだらにもん】
...諸〔もろもろ〕の陀羅尼門〔だらにもん〕を逮得〔たいとく〕せん。

【於凡夫地。:おぼんぶじ】
...凡夫地〔ぼんぶじ〕に於〔おい〕て、

【自然初時。:じねんしょじ】
...自然〔じねん〕に初〔はじ〕めの時〔とき〕に、

【能發無数。:のうほつむしゅ】
...能〔よ〕く無数〔むしゅ〕

【阿僧祇。:あそうぎ】
...阿僧祇〔あそうぎ〕の

【弘誓大願。:ぐぜいだいがん】
...弘誓大願〔ぐぜいだいがん〕を發〔おこ〕し、

【深能發救。:じんのうほっく】
...深〔ふか〕く能〔よ〕く

【一切衆生。:いっさいしゅじょう】
...一切衆生〔いっさいしゅじょう〕を救〔すく〕わんことを發〔おこ〕して、

【成就大悲。:じょうじゅだいひ】
...大悲〔だいひ〕を成就〔じょうじゅ〕し、

【廣能抜衆苦。:こうのうばっしゅく】
...廣〔ひろ〕く能〔よ〕く衆〔もろもろ〕の苦〔く〕を抜〔ぬ〕き、

【厚集善根。:こうしゅうぜんごん】
...厚〔あつ〕く善根〔ぜんごん〕を集〔あつ〕めて、

【饒益一切。:にょうやくいっさい】
...一切〔いっさい〕を饒益〔にょうやく〕せん。

【而演法沢。:にえんほうたく】
...而〔しか〕して法〔ほう〕の沢〔うるおい〕を演〔の〕べて

【洪潤枯涸。:ぐにんここ】
...洪〔おお〕いに枯涸〔ここ〕に潤〔うるお〕し、

【能以法薬。:のういほうやく】
...能〔よ〕く法〔ほう〕の薬〔くすり〕を以〔もっ〕て、

【施諸衆生。:せしょしゅじょう】
...諸〔もろもろ〕の衆生〔しゅじょう〕に施〔ほどこ〕し、

【安楽一切。:あんらくいっさい】
...一切〔いっさい〕を安楽〔あんらく〕し、

【漸見超登。:ぜんけんちょうとう】
...漸見超登〔ぜんけんちょうとう〕して

【住法雲地。:じゅうほううんじ】
...法雲地〔ほううんじ〕に住〔じゅう〕せん。

【恩沢普潤。:おんたくふにん】
...恩沢〔おんたく〕普〔あまね〕く潤〔うるお〕し、

【慈被無外。:じひむげ】
...慈被〔じひ〕すること外〔ほか〕無〔な〕く、

【摂苦衆生。:せっくしゅじょう】
...苦〔く〕の衆生〔しゅじょう〕を摂〔せっ〕して、

【令入道跡。:りょうにゅうどうしゃく】
...道跡〔どうしゃく〕に入〔い〕らしめん。

【是故此人。:ぜこしにん】
...是〔こ〕の故〔ゆえ〕に此〔こ〕の人〔ひと〕は、

【不久得成。:ふくとくじょう】
...久〔ひさ〕しからずして⑯

【阿耨多羅三藐三菩提。:あのくたらさんみゃくさんぼだい】
...阿耨多羅三藐三菩提〔あのくたらさんみゃくさんぼだい〕を⑯成〔じょう〕ずることを得〔え〕ん。

【善男子。:ぜんなんし】
...善男子〔ぜんなんし〕、

【是名是經。:ぜみょうぜきょう】
...是〔これ〕を是〔こ〕の經〔きょう〕の

【第十功徳。:だいじゅうくどく】
...第十〔だいじゅう〕の功徳〔くどく〕

【不思議力。:ふしぎりき】
...不思議〔ふしぎ〕の力〔ちから〕と名〔な〕づく。

【善男子。:ぜんなんし】
...善男子〔ぜんなんし〕、

【如是無上。:にょぜむじょう】
...是〔かく〕の如〔ごと〕き無上〔むじょう〕

【大乗無量義經。:だいじょうむりょうぎきょう】
...大乗〔だいじょう〕無量義經〔むりょうぎきょう〕は、

【極有大威神之力。:ごくうだいいじんしりき】
...極〔きわ〕めて大威神〔だいいじん〕の力〔ちから〕有〔ましま〕して、

【尊無過上。:そんむかじょう】
...尊〔そん〕にして過上〔かじょう〕無〔な〕し。

【能令諸凡夫。:のうりょうしょぼんぶ】
...能〔よ〕く諸〔もろもろ〕の凡夫〔ぼんぶ〕をして、

【皆成聖果。:かいじょうしょうか】
...皆〔みな〕聖果〔しょうか〕を成〔じょう〕じ、

【永離生死。:ようりしょうじ】
...永〔なが〕く生死〔しょうじ〕を離〔はな〕れて、

【皆得自在。:かいとくじざい】
...皆〔みな〕自在〔じざい〕なることを得〔え〕せしめたもう。

【是故是經。:ぜこぜきょう】
...是〔こ〕の故〔ゆえ〕に是〔こ〕の經〔きょう〕を

【名無量義也。:みょうむりょうぎや】
...無量義〔むりょうぎ〕と名〔な〕づくなり。

【能令一切衆生。:のうりょういっさいしゅじょう】
...能〔よ〕く一切衆生〔いっさいしゅじょう〕をして、

【於凡夫地。:おぼんぶじ】
...凡夫地〔ぼんぶじ〕に於〔おい〕て、

【生起諸菩薩。:しょうきしょぼさつ】
...諸〔もろもろ〕の菩薩〔ぼさつ〕の

【無量道牙。:むりょうどうげ】
...無量〔むりょう〕の道牙〔どうげ〕を生起〔しょうき〕せしめ、

【令功徳樹。:りょうくどくじゅ】
...功徳〔くどく〕の樹〔じゅ〕をして、

【鬱茂扶蔬増長。:うつむふそぞうじょう】
...鬱茂〔うつむ〕し扶蔬〔ふそ〕し増長〔ぞうじょう〕せしめたもう。

【是故此經。:ぜこしきょう】
...是〔こ〕の故〔ゆえ〕に此〔こ〕の經〔きょう〕を

【號不可思議功徳力。:ごうふかしぎくどくりき】
...不可思議〔ふかしぎ〕の功徳力〔くどくりき〕と號〔なづ〕く。

【於時大荘厳菩薩摩訶薩。:おじだいしょうごんぼさつまかさつ】
時〔とき〕に大荘厳菩薩摩訶薩〔だいしょうごんぼさつまかさつ〕

【及八萬菩薩摩訶薩。:ぎゅうはちまんぼさつまかさつ】
及〔およ〕び八萬〔はちまん〕の菩薩摩訶薩〔ぼさつまかさつ〕、

【同声白佛言。:どうしょうびゃくぶつごん】
声〔こえ〕を同〔おな〕じうして佛〔ほとけ〕に白〔もう〕して言〔もう〕さく、

【世尊。:せそん】
...世尊〔せそん〕、

【如佛所説。:にょぶっしょせつ】
...佛〔ほとけ〕の所説〔しょせつ〕の如〔ごと〕き

【甚深微妙。:じんじんみみょう】
...甚深微妙〔じんじんみみょう〕

【無上大乗。:むじょうだいじょう】
...無上大乗〔むじょうだいじょう〕

【無量義經。:むりょうぎきょう】
...無量義經〔むりょうぎきょう〕は、

【文理眞正。:もんりしんしょう】
...文理眞正〔もんりしんしょう〕に、

【尊無過上。:そんむかじょう】
...尊〔そん〕にして過上〔かじょう〕無〔な〕し。

【三世諸佛。:さんぜしょぶつ】
...三世〔さんぜ〕の諸佛〔しょぶつ〕の

【所共守護。:しょぐしゅご】
...共〔とも〕に守護〔しゅご〕したもう所〔ところ〕、

【無有衆魔。:むうしゅま】
...衆魔群道〔しゅまぐんどう〕、

【群道得入。:ぐんどうとくにゅう】
...得入〔とくにゅう〕すること有〔あ〕ること無〔な〕く、

【不為一切。:ふいいっさい】
...一切〔いっさい〕の

【邪見生死。:じゃけんしょうじ】
...邪見生死〔じゃけんしょうじ〕に

【之所壊敗。:ししょえはい】
...壊敗〔えはい〕せられず。

【是故此經。:ぜこしきょう】
...是〔こ〕の故〔ゆえ〕に此〔こ〕の經〔きょう〕は、

【乃有如是。:ないうにょぜ】
...乃〔すなわ〕ち是〔かく〕の如〔ごと〕き

【十功徳。:じゅうくどく】
...十〔じゅう〕の功徳〔くどく〕

【不思議力也。:ふしぎりきや】
...不思議〔ふしぎ〕の力〔ちから〕有〔いま〕すなり。

【大饒益無量。:だいにょうやくむりょう】
...大〔おおい〕に無量〔むりょう〕の

【一切衆生。:いっさいしゅじょう】
...一切衆生〔いっさいしゅじょう〕を饒益〔にょうやく〕し、

【令一切諸菩薩摩訶薩。:りょういっさいしょぼさつまかさつ】
...一切〔いっさい〕の諸〔もろもろ〕の菩薩摩訶薩〔ぼさつまかさつ〕をして

【各得無量義三昧。:かくとくむりょうぎさんまい】
...各〔おのおの〕無量義三昧〔むりょうぎさんまい〕を得〔え〕、

【或得百千陀羅尼門。:わくとくひゃくせんだらにもん】
...或〔あるい〕は百千陀羅尼門〔ひゃくせんだらにもん〕を得〔え〕せしめ、

【或令得菩薩。:わくりょうとくぼさつ】
...或〔あるい〕は菩薩〔ぼさつ〕の諸地〔しょじ〕、

【諸地諸忍。:しょじしょにん】
...諸忍〔しょにん〕を得〔え〕、

【或得縁覚羅漢。:わくとくえんがくらかん】
...或〔あるい〕は縁覚〔えんがく〕、羅漢〔らかん〕の

【四道果證。:しどうかしょう】
...四道果〔しどうか〕の證〔しょう〕を得〔え〕せしめたもう。

【世尊慈愍。:せそんじみん】
...世尊〔せそん〕慈愍〔じみん〕して、

【快為我等。:けいがとう】
...快〔こころよ〕く我等〔われら〕が為〔ため〕に、

【説如是法。:せつにょぜほう】
...是〔かく〕の如〔ごと〕き法〔ほう〕を説〔と〕いて、

【令我大獲法利。:りょうがだいぎゃくほうり】
...我〔われ〕をして大〔おおい〕に法利〔ほうり〕を獲〔え〕せしめたもう。

【甚為奇特。:じんにきどく】
...甚〔はなは〕だ為〔こ〕れ奇特〔きどく〕に

【未曾有也。:みぞううや】
...未曾有〔みぞう〕なり。

【世尊慈恩。:せそんじおん】
...世尊〔せそん〕の慈恩〔じおん〕、

【實難可報。:じつなんかほう】
...實〔じつ〕に報〔ほう〕ずべきこと難〔かた〕し。

【作是語已。:さぜごい】
此〔こ〕の語〔ことば〕を作〔な〕し已〔おわ〕りし、

【爾時三千大千世界。:にじさんぜんだいせんせかい】
爾〔そ〕の時〔とき〕に三千大千世界〔さんぜんだいせんせかい〕、

【六種震動。:ろくしゅしんどう】
六種〔ろくしゅ〕に震動〔しんどう〕し、

【於上空中。:おじょうくうちゅう】
上空〔じょうくう〕の中〔なか〕より、

【復雨種種。:ぶうしゅじゅ】
復〔また〕種種〔しゅじゅ〕の

【天華。:てんげ】
天華〔てんげ〕、

【天優鉢羅華。:てんぬはつらけ】
天優鉢羅華〔てんうはつらけ〕、

【鉢曇摩華。:はつどんまけ】
鉢曇摩華〔はつどんまけ〕、

【拘物頭華。:くもつずけ】
拘物頭華〔くもつずけ〕、

【分陀利華。:ふんだりけ】
分陀利華〔ふんだりけ〕を雨〔ふ〕らし、

【又雨無数種種。:ううむしゅしゅじゅ】
又〔また〕無数〔むしゅ〕種種〔しゅじゅ〕の

【天香。:てんこう】
天香〔てんこう〕、

【天衣。:てんね】
天衣〔てんね〕、

【天瓔珞。:てんようらく】
天瓔珞〔てんようらく〕、

【天無価寶。:てんむげほう】
天無価〔てんむげ〕の寶〔たから〕を雨〔ふ〕らして、

【於上空中。:おじょうくうちゅう】
上空〔じょうくう〕の中〔なか〕より

【旋転来下。:せんてんらいげ】
旋転〔せんてん〕し来下〔らいげ〕して、

【供養於佛。:くようおぶつ】
佛〔ほとけ〕⑰

【及諸菩薩。:ぎっしょぼさつ】
及〔およ〕び諸〔もろもろ〕の菩薩〔ぼさつ〕、

【声聞大衆。:しょうもんだいしゅ】
声聞〔しょうもん〕、大衆〔だいしゅ〕に⑰供養〔くよう〕す。

【天厨。:てんちゅう】
天厨〔てんちゅう〕の

【天鉢器。:てんばっき】
天鉢器〔てんばっき〕に

【天百味。:てんひゃくみ】
天〔てん〕の百味〔ひゃくみ〕

【充満盈溢。:じゅうまんよういつ】
充満盈溢〔じゅうまんよういつ〕せる、

【見色聞香。:けんしきもんこう】
色〔しき〕を見〔み〕、香〔こう〕を聞〔か〕ぐに、

【自然飽足。:じねんほうそく】
自然〔じねん〕に飽足〔ほうそく〕す。

【天幢。:てんどう】
天幢〔てんどう〕、

【天幡。:てんばん】
天幡〔てんばん〕、

【天軒蓋。:てんこんがい】
天軒蓋〔てんこんがい〕、

【天妙楽具。:てんみょうらくぐ】
天妙楽具〔てんみょうらくぐ〕、

【処処安置。:しょしょあんち】
処処〔しょしょ〕に安置〔あんち〕し、

【作天伎楽。:さてんぎがく】
天〔てん〕の伎楽〔ぎがく〕を作〔な〕して、

【歌歎於佛。:かたんのぶつ】
佛〔ほとけ〕を歌歎〔かたん〕す。

【又復六種震動。:うぶろくしゅしんどう】
又復〔またまた〕六種〔ろくしゅ〕に、

【東方恒河沙等。:とうぼうごうがしゃとう】
東方恒河沙等〔とうぼうごうがしゃとう〕の

【諸佛世界。:しょぶつせかい】
諸佛〔しょぶつ〕の世界〔せかい〕を震動〔しんどう〕す。

【亦雨天華。:やくうてんげ】
亦〔また〕天華〔てんげ〕、

【天香。:てんこう】
天香〔てんこう〕、

【天衣。:てんね】
天衣〔てんね〕、

【天瓔珞。:てんようらく】
天瓔珞〔てんようらく〕、

【天無価寶。:てんむげほう】
天無価〔てんむげ〕の寶〔たから〕を雨〔ふ〕らし、

【天厨。:てんちゅう】
天厨〔てんちゅう〕の

【天鉢器。:てんばっき】
天鉢器〔てんばっき〕には

【天百味。:てんひゃくみ】
天〔てん〕の百味〔ひゃくみ〕ある、

【見色聞香。:けんしきもんこう】
色〔いろ〕を見〔み〕、香〔こう〕を聞〔か〕ぐに、

【自然飽足。:じねんほうそく】
自然〔じねん〕に飽足〔ほうそく〕す。

【天幢。:てんどう】
天幢〔てんどう〕、

【天幡。:てんばん】
天幡〔てんばん〕、

【天軒蓋。:てんこんがい】
天軒蓋〔てんこんがい〕、

【天妙楽具。:てんみょうらくぐ】
天妙楽具〔てんみょうらくぐ〕、

【処処安置。:しょしょあんち】
処処〔しょしょ〕に安置〔あんち〕し、

【作天伎楽。:さてんぎがく】
天〔てん〕の伎楽〔ぎがく〕を作〔な〕して、

【歌歎彼佛。:かたんひぶつ】
彼〔か〕の佛〔ほとけ〕

【及諸菩薩。:ぎっしょぼさつ】
及〔およ〕び諸〔もろもろ〕の菩薩〔ぼさつ〕、

【声聞大衆。:しょうもんだいしゅ】
声聞〔しょうもん〕、大衆〔だいしゅ〕を歌歎〔かたん〕す。

【南西北方。:なんざいほっぽう】
南西北方〔なんざいほっぽう〕、

【四維上下。:しゆいじょうげ】
四維〔しゆい〕、上下〔じょうげ〕も

【亦復如是。:やくぶにょぜ】
亦復〔またまた〕是〔かく〕の如〔ごと〕し。

【爾時佛告。:にじぶつごう】
爾〔そ〕の時〔とき〕に佛〔ほとけ〕、

【大荘厳菩薩摩訶薩。:だいしょうごんぼさつまかさつ】
大荘厳菩薩摩訶薩〔だいしょうごんぼさつまかさつ〕

【及八萬菩薩摩訶薩言。:ぎゅうはちまんぼさつまかさつごん】
及〔およ〕び八萬〔はちまん〕の菩薩摩訶薩〔ぼさつまかさつ〕に告〔つ〕げて言〔のたま〕わく、

【汝等當於此經。:にょとうとうおしきょう】
...汝等〔なんだち〕當〔まさ〕に此〔こ〕の經〔きょう〕に於〔おい〕て、

【應深起敬心。:おうじんききょうしん】
...應〔まさ〕に深〔ふか〕く敬心〔きょうしん〕を起〔おこ〕し、

【如法修行。:にょほうしゅぎょう】
...法〔ほう〕の如〔ごと〕く修行〔しゅぎょう〕し、

【廣化一切。:こうけいっさい】
...廣〔ひろ〕く一切〔いっさい〕を化〔け〕して、

【勤心流布。:ごんしんるふ】
...勤心〔ごんしん〕に流布〔るふ〕すべし。

【常當慇懃。:じょうとうおんごん】
...常〔つね〕に當〔まさ〕に慇懃〔おんごん〕に

【昼夜守護。:ちゅうやしゅご】
...昼夜〔ちゅうや〕守護〔しゅご〕して、

【令諸衆生。:りょうしょしゅじょう】
...諸〔もろもろ〕の衆生〔しゅじょう〕をして、

【各獲法利。:かくぎゃくほうり】
...各〔おのおの〕法利〔ほうり〕を獲〔え〕せしむべし。

【汝等眞是。:にょとうしんぜ】
...汝等〔なんだち〕、眞〔しん〕に是〔こ〕れ

【大慈大悲。:だいじだいひ】
...大慈大悲〔だいじだいひ〕なり。

【以立神通願力。:いりゅうじんづうがんりき】
...以〔もっ〕て神通〔じんづう〕の願力〔がんりき〕を立〔た〕てて、

【守護是經。:しゅごぜきょう】
...是〔こ〕の經〔きょう〕を守護〔しゅご〕して、

【勿使疑滞。:もっしぎたい】
...疑滞〔ぎたい〕せしむること勿〔なか〕れ。

【汝於當時。:にょおとうじ】
...汝〔なんじ〕當時〔そのとき〕に於〔おい〕て、

【必令廣行閻浮提。:ひつりょうこうぎょうえんぶだい】
...必〔かなら〕ず廣〔ひろ〕く閻浮提〔えんぶだい〕に行〔ぎょう〕ぜしめ、

【令一切衆生。:りょういっさいしゅじょう】
...一切衆生〔いっさいしゅじょう〕をして、

【使得見聞。:しとくけんもん】
...見聞〔けんもん〕し、

【読誦書写供養。:どくじゅしょしゃくよう】
...読誦〔どくじゅ〕し、書写〔しょしゃ〕し、供養〔くよう〕することを得〔え〕せしめよ。

【以是之故。:いぜしこ】
...是〔これ〕を以〔もっ〕ての故〔ゆえ〕に、

【亦疾令汝等。:やくしつりょうにょとう】
...亦〔また〕疾〔と〕く汝等〔なんだち〕をして、

【速得阿耨多羅三藐三菩提。:そくとくあのくたらさんみゃくさんぼだい】
...速〔すみや〕かに阿耨多羅三藐三菩提〔あのくたらさんみゃくさんぼだい〕を得〔え〕せしめん。

【是時大荘厳菩薩摩訶薩。:ぜじだいしょうごんぼさつまかさつ】
是〔こ〕の時〔とき〕に大荘厳菩薩摩訶薩〔だいしょうごんぼさつまかさつ〕、

【与八萬菩薩摩訶薩。:よはちまんぼさつまかさつ】
八萬〔はちまん〕の菩薩摩訶薩〔ぼさつまかさつ〕と

【即従座起。:そくじゅうざき】
即〔すなわ〕ち座〔ざ〕より起〔た〕って

【来詣佛所。:らいげいぶっしょ】
佛所〔ぶっしょ〕に来詣〔らいけい〕して、

【頭面禮足。:ずめんらいそく】
頭面〔ずめん〕に足〔みあし〕を禮〔らい〕し、

【遶百千帀。:にょうひゃくせんそう】
遶〔めぐ〕ること百千帀〔ひゃくせんそう〕して、

【即前胡跪。:そくぜんこき】
即〔すなわ〕ち前〔すす〕んで胡跪〔こき〕し、

【倶共同声。:くぐどうしょう】
倶共〔とも〕に声〔こえ〕を同〔おな〕じうして、

【白佛言。:びゃくぶつごん】
佛〔ほとけ〕に白〔もう〕して言〔もう〕さく、

【世尊。:せそん】
...世尊〔せそん〕、

【我等快蒙。:がとうけむ】
...我等〔われら〕快〔こころよ〕く

【世尊慈愍。:せそんじみん】
...世尊〔せそん〕の慈愍〔じみん〕を蒙〔こうむ〕りぬ。

【為我等説。:いがとうせつ】
...我等〔われら〕が為〔ため〕に、

【是甚深微妙。:ぜじんじんみみょう】
...是〔こ〕の甚深微妙〔じんじんみみょう〕の

【無上大乗。:むじょうだいじょう】
...無上大乗〔むじょうだいじょう〕

【無量義經。:むりょうぎきょう】
...無量義經〔むりょうぎきょう〕を説〔と〕きたもう。

【敬受佛勅。:きょうじゅぶっちょく】
...敬〔つつし〕んで佛勅〔ぶっちょく〕を受〔う〕けて、

【於如来滅後。:おにょらいめつご】
...如来〔にょらい〕の滅後〔めつご〕に於〔おい〕て、

【當廣令流布。:とうこうりょうるふ】
...當〔まさ〕に廣〔ひろ〕く⑱

【是經典者。:ぜきょうでんしゃ】
...是〔こ〕の經典〔きょうでん〕を⑱流布〔るふ〕せしめ、

【普令一切。:ふりょういっさい】
...普〔あまね〕く一切〔いっさい〕をして、

【受持読誦。:じゅじどくじゅ】
...受持〔じゅじ〕し、読誦〔どくじゅ〕し、

【書写供養。:しょしゃくよう】
...書写〔しょしゃ〕し、供養〔くよう〕せしむべし。

【唯願勿垂憂慮。:ゆいがんもっすいうりょ】
...唯〔ただ〕願〔ねが〕わくは優慮〔うりょ〕を垂〔た〕れたもうこと勿〔なか〕れ。

【我等當以願力。:がとうとういがんりき】
...我等〔われら〕當〔まさ〕に願力〔がんりき〕を以〔もっ〕て、

【普令一切衆生。:ふりょういっさいしゅじょう】
...普〔あまね〕く一切衆生〔いっさいしゅじょう〕をして

【使得此經。:しとくしきょう】
...此〔こ〕の經〔きょう〕を

【見聞読誦。:けんもんどくじゅ】
...見聞〔けんもん〕し、読誦〔どくじゅ〕し、

【書写供養。:しょしゃくよう】
...書写〔しょしゃ〕し、供養〔くよう〕することを得〔え〕、

【得是經威神之福。:とくぜきょういじんしふく】
...是〔こ〕の經〔きょう〕の威神〔いじん〕の福〔ふく〕を得〔え〕せしむべし。

【爾時佛讃言。:にじぶっさんごん】
爾〔そ〕の時〔とき〕に佛〔ほとけ〕讃〔ほ〕めて言〔のたま〕わく、

【善哉善哉。:ぜんざいぜんざい】
...善哉善哉〔ぜんざいぜんざい〕、

【諸善男子。:しょぜんなんし】
...諸〔もろもろ〕の善男子〔ぜんなんし〕、

【汝等今者。:にょとうこんじゃ】
...汝等〔なんだち〕今者〔いま〕、

【眞是佛子。:しんぜぶっし】
...眞〔しん〕に是〔こ〕れ佛子〔ぶっし〕なり。

【弘大慈大悲。:ぐだいじだいひ】
...弘〔ひろ〕き大慈大悲〔だいじだいひ〕をもって、

【深能抜苦。:じんのうばっく】
...深〔ふか〕く能〔よ〕く苦〔く〕を抜〔ぬ〕き

【救厄者。:くやくしゃ】
...厄〔やく〕を救〔すく〕う者〔もの〕なり。

【一切衆生。:いっさいしゅじょう】
...一切衆生〔いっさいしゅじょう〕の

【之良福田。:しろうふくでん】
...良福田〔ろうふくでん〕なり。

【廣為一切。:こういいっさい】
...廣〔ひろ〕く一切〔いっさい〕の為〔ため〕に、

【作大良導。:さだいろうどう】
...大良導〔だいろうどう〕と作〔な〕れり。

【一切衆生。:いっさいしゅじょう】
...一切衆生〔いっさいしゅじょう〕の

【之大依止処。:しだいえししょ】
...大依止処〔だいえししょ〕なり。

【一切衆生。:いっさいしゅじょう】
...一切衆生〔いっさいしゅじょう〕の

【之大施主。:しだいせしゅ】
...大施主〔だいせしゅ〕なり。

【常以法利。:じょういほうり】
...常〔つね〕に法利〔ほうり〕を以〔もっ〕て、

【廣施一切。:こうせいっさい】
...廣〔ひろ〕く一切〔いっさい〕に施〔ほどこ〕せ。

【爾時大会。:にじだいえ】
爾〔そ〕の時〔とき〕に大会〔だいえ〕、

【皆大歓喜。:かいだいかんぎ】
皆〔みな〕大〔おおい〕に歓喜〔かんぎ〕して、

【為佛作禮。:いぶっさらい】
佛〔ほとけ〕の為〔ため〕に禮〔らい〕を作〔な〕し、

【受持而去。:じゅじにこ】
受持〔じゅじ〕して去〔さ〕りにき。




【無量義經:むりょうぎきょう】
無量義經〔むりょうぎきょう〕



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