日蓮正宗法華講開信寺支部より

御書研鑚の集い 御書研鑽資料


撰時抄 10 第九章 禅定堅固の時を示す


【正法の後の六百年已後一千年が前、其の中間に馬鳴〔めみょう〕菩薩・】
正法時代の後の六百年以後一千年までの五百年間には、馬鳴菩薩、

【毘羅〔びら〕尊者・竜樹菩薩・提婆菩薩・羅睺〔らご〕尊者・】
毘羅尊者、竜樹菩薩、提婆菩薩、羅睺尊者、

【僧伽難提〔そうぎゃなんだい〕・僧伽耶奢〔そうぎゃやしゃ〕・】
僧伽難提、僧伽耶奢、

【鳩摩羅駄〔くまらだ〕・闍夜那〔じゃやな〕・盤陀〔はんだ〕・】
鳩摩羅駄、闍夜那、盤陀、

【摩奴羅〔まぬら〕・鶴勒夜那〔かくろくやな〕・】
摩奴羅、鶴勒夜那、

【師子〔しし〕等の十余人の人々、】
師子等の十余人の人々が、

【始めには外道の家に入り、次には小乗経をきわめ、】
始めは外道を学び、次に小乗経を究めて、

【後には諸大乗経をもて諸小乗経をさんざんに破し失ひ給ひき。】
後には、諸大乗経をもって、多くの小乗経をさんざんに打ち破りました。

【此等の大士等は諸大乗経をもって諸小乗経をば破せさせ給ひしかども、】
しかし、これらの多くの大菩薩達は、大乗経によって小乗経を破りましたが、

【諸大乗経と法華経の勝劣をば分明にかゝせ給はず。】
諸大乗経と法華経との優劣は、明確には、説いていないのです。

【設ひ勝劣をすこしかゝせ給ひたるやうなれども、】
たとえ少しは、その違いについて優劣を書いているようではあっても、

【本迹の十妙・二乗作仏・久遠実成・】
法華経の本迹の十妙、迹門の二乗作仏、本門の久遠実成、

【已今当〔いこんとう〕の妙・百界千如・】
已今当最為第一の妙、百界千如、

【一念三千の肝要の法門は分明ならず。】
一念三千等の法門は、明確には、説いていないのです。

【但或は指をもって月をさすがごとくし、】
単に指で月を指すように、

【或は文にあたりてひとはし〔一端〕計りかゝせ給ひて、】
あるいは文章の中において、その一端ばかりを書いているのみで、

【化導〔けどう〕の始終・師弟の遠近〔おんごん〕・】
化導の始終、師弟の遠近、法華経の即身成仏、

【得道の有無はすべて一分もみへず。】
爾前経の無得道などは、すべて説いていないのです。

【此等は正法の後の五百年、】
これらは、正法時代の後の五百年であり、

【大集経の禅定堅固の時にあたれり。】
大集経の禅定堅固に当たる時代であったのです。

【正法一千年の後は月氏〔がっし〕に仏法充満せしかども、】
正法時代一千年を過ぎた後には、インドに仏法が広まっていたけれども、

【或は小をもて大を破し、】
あるいは、小乗をもって大乗を破り、

【或は権経をもって実経を隠没〔おんもつ〕し、】
あるいは権経をもって実経を覆〔おお〕い隠し、

【仏法さまざまに乱れしかば得道の人やうやく少なく、】
仏法がさまざまに乱れたので、仏法を理解できる者は、次第に少なくなり、

【仏法につけて悪道に堕つる者かずをしらず。】
仏法によって悪道に堕ちる者が非常に多くなったのです。


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