御書研鑚の集い 御書研鑽資料
阿仏房御息文 12 故阿仏房讃歎御書
【故阿仏房讃歎御書 弘安二年三月以降 五八歳】故阿仏房讃歎御書 弘安2年3月以降 58歳御作
【方便現涅槃而〔に〕実不滅度ととかれて、】
法華経の如来寿量品第十六に「方便現涅槃・而実不滅度」と説かれているように、
【八月十五夜の満月の】
仏は、我々を目覚めさせるための手段として涅槃され、八月十五夜の満月が
【雲にかくれてをはするがごとく、いまだ滅し給はず候なれば、】
雲に隠れて見えないように、いまだ滅しておられなければ、
【人こそ雲にへだてられてみまいらせず候とも、】
人は、雲に隔てられて仏である月を見ることができなくても、
【月は仏眼・仏耳をもってきこしめし御ら□□〔むあ〕らむ。】
月である仏は、必ず、仏眼、仏耳をもって我々を御覧になっております。
【其の上故阿仏房は一心欲見仏の者なり。】
その上、故阿仏房殿は、法華経の「一心欲見仏」の者であるのです。
【あに臨終の時釈迦仏を見まいらせ□□□□〔侯はざら〕む。】
必ず、臨終のときに、釈迦牟尼仏に会われているに違いありません。
【其の上】
その上