御書研鑚の集い 御書研鑽資料

崇峻天皇御書 ３ 正法誹謗の罰

第二章　正法誹謗の罰

【されば御内の人々には天魔ついて、前より此の事を知りて】
それゆえに江馬殿の家来の人々に天魔がつき、この内薫外護の原理で

【殿の此の法門を供養するをさゝ〔障〕えんがために、】
あなたが法華経を供養する事を止めさせる為に

【今度の大妄語をば造り出だしたりしを、】
この度の、あなたが説法の席で乱暴狼藉を働いたと言う大嘘を作り出したのです。

【御信心深ければ十羅刹〔らせつ〕たすけ奉らんがために、】
ところが、あなたの信心が深いので十羅刹女があなたを外護する為に、

【此の病はを〔発〕これるか。】
江馬殿の病気を起こしたのでしょうか。

【上は我がかたきとはをぼ〔思〕さねども、】
江馬殿自身は、あなたを自分のかたきとは思われていないけれども、

【一たんかれらが申す事を用ひ給ひぬるによりて、】
いったんは、彼らの言うことを用いたので、

【御しょらう〔所労〕の大事になりてなが〔長〕しら〔引〕せ給ふか。】
病気が重く長引いておられるのでしょう。

【彼等が柱とたのむ竜象すでにたう〔倒〕れぬ。】
彼らが柱とたのむ竜象房も、すでに、たおれてしまいました。

【和讒〔わざん〕せし人も又其の病にをか〔侵〕されぬ。】
同じように讒言した人々も、また、同じように病いにおかされてしまいました。

【良観は又一重の大科の者なれば、大事に値〔あ〕ふて】
良観は、さらに大きな仏法上の大罪がある者ですから、

【大事をひきをこして、いかにもなり候はんずらん。】
大事をひきおこして、さらに大きな法罰をこうむることになるでしょう。

【よもたゞは候はじ。】
もはや、ただでは、すまないでしょう。