日蓮正宗法華講開信寺支部より

御書研鑚の集い 御書研鑽資料


兄弟抄 04 法華誹謗の罪


第03章 法華誹謗の罪

【せん〔詮〕ずるところは】
ようするに、例えて言えば、

【搼〔くぶし〕をも〔以〕て虚空を打つはくぶしいた〔痛〕からず、】
こぶしで虚空を打っても、こぶしは、痛くなく、

【石を打つはくぶしいたし。悪人を殺すは罪あさし、】
石を打てば、こぶしは、痛いのです。悪人を殺すのは、罪が浅く、

【善人を殺すは罪ふか〔深〕し。】
善人を殺すのは、罪が深いのです。

【或は他人を殺すは搼をもって泥を打つがごとし。】
または、他人を殺すのは、こぶしで泥を打つようなものであり、

【父母を殺すは搼もて石を打つがごとし。】
父母を殺すのは、こぶしで石を打つようなものなのです。

【鹿をほ〔吠〕うる犬は頭わ〔破〕れず、】
鹿を吠えても、犬は、頭が割れるようなことはありませんが、

【師子を吠うる犬は腸〔はらわた〕くさ〔腐〕る。】
師子を吠える犬は、はらわたが腐るのです。

【日月をのむ修羅は頭七分にわれ、】
日月を呑む修羅は、頭が七分に割れ、

【仏を打ちし提婆は大地われて入りにき。】
仏を打った提婆達多は、大地が割れて無間地獄に入りました。

【所対によりて罪の軽重はありけるなり。】
このように罪を犯した対象によって、罪の軽重は異なるのです。

【さればこの法華経は一切の諸仏の眼目、教主釈尊の本師なり。】
そうであれば、この法華経は、すべての仏の眼目であり教主、釈尊の本師なのです。

【一字一点もす〔捨〕つる人あれば千万の父母を殺せる罪にもす〔過〕ぎ、】
一字一点でも捨てる人があれば、千万の父母を殺す罪をも過ぎ、

【十方の仏の身より血を出だす罪にもこ〔越〕へて候ひけるゆへ〔故〕に】
十方の仏の身を傷つけて出血させる罪にも超えて

【三五の塵点をば経〔へ〕候ひけるなり。】
三五の塵点を超える時間、無間地獄に留まる事に成るのです。

【此の法華経はさてをきたてまつりぬ。】
この法華経の内容は、さておきます。


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