日蓮正宗法華講開信寺支部より

御書研鑚の集い 御書研鑽資料


真言見聞 3 謗法が堕獄の業因


第02章 謗法が堕獄の業因

【凡〔およ〕そ謗法とは謗仏謗僧なり。】
およそ謗法とは、謗仏、謗僧なのです。

【三宝一体なる故なり。是〔これ〕涅槃経の文なり。】
三宝は、仏法僧一体であるがゆえです。これは、涅槃経の文です。

【爰〔ここ〕を以て法華経には「則ち一切世間の仏種を断ず」と説く。】
このことを法華経には「すなわち一切世間の仏種を断ず」と説かれ、

【是を即ち一闡提〔いっせんだい〕と名づく。】
この者を一闡提と名づけているのです。

【涅槃経の一と十と十一とを委細に見るべきなり。】
涅槃経の巻一と巻十と巻十一とを詳細に見るべきです。

【罪に軽重〔きょうじゅう〕有れば獄に浅深〔せんじん〕を構〔かま〕へたり。】
罪に軽重があるので、地獄にも浅深を設けています。

【殺生〔せっしょう〕偸盗〔ちゅうとう〕等、】
殺生、偸盗など、

【乃至一大三千世界の衆生を殺害すれども、】
三千大千世界の衆生を殺害したとしても、

【等活〔とうかつ〕・黒縄〔こくじょう〕等の上七大地獄の因として、】
等活地獄や黒縄地獄などの上の方の七大地獄の原因とは、なりますが、

【無間に堕つる事は都〔すべ〕て無し。】
無間地獄に堕ちることは、全くないのです。

【阿鼻〔あび〕の業因は経論の掟〔おきて〕は】
無間地獄の業因は、経論によると

【五逆・七逆・因果撥無〔はつむ〕・正法誹謗の者なり。】
五逆罪、七逆罪、因果否定、正法誹謗の者であるのです。

【但し五逆の中に一逆を犯す者は無間に堕すと雖も、】
ただし五逆罪のなかの一逆を犯す者は、無間地獄に堕ちますが、

【一中劫を経て罪を尽くして浮かぶ。】
一中劫を経過して罪は、消滅して浮かび上がるのです。

【一戒をも犯さず、道心堅固〔けんご〕にして後世を願ふと雖も、】
一戒をも犯さず仏道を求める心を固くして後世を願ったとしても、

【法華に背〔そむ〕きぬれば、無間に堕ちて】
法華経に背いてしまうと無間地獄に堕ちて、

【展転〔てんでん〕無数劫〔むしゅこう〕と見えたり。】
この地獄を展転すること無数劫であると経文に説かれています。

【然れば則ち謗法は無量の五逆に過ぎたり。】
だから謗法は、無量の五逆罪に過ぎているのです。

【是を以て国家を祈らんに天下将〔まさ〕に泰平なるべしや。】
これをもって、国家を祈って天下が泰平になることがあるでしょうか。


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