日蓮正宗法華講開信寺支部より

御書研鑚の集い 御書研鑽資料


池上兄弟御消息文 13 兵衛志殿女房御返事

【兵衛志殿女房御返事 弘安二年一一月二五日 五八歳】
兵衛志(宗長)殿女房御返事 弘安2年11月25日 58歳御作


【兵衛志〔ひょうえのさかん〕殿女房、】
兵衛志(宗長)殿の女房御前より

【絹片裏〔かたうら〕給〔た〕び候ひ了んぬ。】
供養の絹の片裏を頂きました。

【此の御心は法華経の御宝前に申し上げて候。】
この御志は、法華経の御宝前に申し上げておきました。

【まことゝはをぼへ候はねども、】
本当の事とは、思っては、おりませんが、

【此の御房たちの申し候は、】
この御房たちが言うことによると、女房御前が、

【御子どもは多し。よ〔世〕にせけん〔世間〕かつかつとをはすると申し候こそ】
子供は、多くいて、人生において、世間では、跡継ぎに困る事はない。

【なげかしく候へども、】
それなのに、自分には、子供がいないと嘆かれているそうですが、

【さりともとをぼしめし候へ。】
そのことは、決して嘆く必要がないと思ってください。

【恐々謹言。】
恐れながら謹んで申し上げます。

【十一月廿五日    日蓮花押】
11月25日    日蓮花押

【兵衛志殿女房御返事】
兵衛志(宗長)殿女房御返事


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