御書研鑚の集い 御書研鑽資料
池上兄弟御消息文 17 大夫志殿御返事
【大夫志殿御返事 弘安四年一二月一一日 六〇歳】大夫志(宗仲)殿御返事 弘安4年12月11日 60歳御作
【聖人〔すみざけ〕一つゝ〔筒〕・味文字〔みもじ〕一をけ〔桶〕・】
清酒〔すみざけ〕一筒、味噌一桶、
【生和布〔なまわかめ〕一こ、聖人と味文字はさてをき候ひぬ。】
生和布〔なまわかめ〕一籠を頂きました。清酒〔すみざけ〕と味噌は、さておき、
【生和布は始めてにて候。】
生若布〔なまわかめ〕は、このたび、始めて頂きました。
【将又〔はたまた〕病の由聞かせ給ひて、】
また、その上、私が病気である事を御聞きになって、
【不日に此の物して御使ひをもって脚力〔きゃくりき〕につかわされて候事、】
幾日も経たない内に、この供養の品々を、使用人を御使者として御送り頂いた、
【心ざし大海よりふかく、善根は大地よりも厚し。】
あなたの御志は、大海よりも深く、善根は、大地よりも厚いものと思っております。
【かうじん〔幸甚〕かうじん。恐々。】
実に有難い事です。恐れながら申し上げます。
【十二月十一日 日蓮花押】
12月11日 日蓮花押
【大夫志殿御返事】
大夫志(宗仲)殿御返事