御書研鑚の集い 御書研鑽資料
観心本尊抄 21 末法出現の本尊
第20章 末法出現の本尊
【問ふ、正像二千余年の間は】
それでは質問しますが、正像二千余年の間は、仏滅後に正しい仏法を弘めた
【四依〔しえ〕の菩薩並びに人師等、】
四依の菩薩、人師などが
【余仏、小乗・権大乗・爾前迹門の】
阿弥陀仏や大日如来を本尊として、また小乗、権大乗、爾前、迹門の
【釈尊等の寺塔を建立すれども、】
釈尊などを本尊として寺を建立したけれども、
【本門寿量品の本尊並びに四大菩薩をば】
本門寿量品の文底下種の大御本尊と地涌の菩薩をインド、中国、日本の
【三国の王臣倶〔とも〕に未だ之を崇重せざる由〔よし〕之〔これ〕を申す。】
三国の王や民が未だこれを崇重し建立した例はないと言いました。
【此の事粗〔ほぼ〕之を聞くと雖も前代未聞〔みもん〕の故に】
たった今、この事を聞いたけれども、とにかく前代未聞の事でもあり、
【耳目〔じもく〕を驚動〔きょうどう〕し心意を迷惑す。】
まったく信じられずに途惑うばかりなのです。
【請〔こ〕ふ、重ねて之を説け、委細〔いさい〕に之を聞かん。】
願わくば、もう一度、これを、もっと詳しく教えて欲しいものです。