日蓮正宗法華講開信寺支部より

御書研鑚の集い 御書研鑽資料


観心本尊抄 24 本門脱益三段


第23章 本門脱益三段

【又本門十四品の一経に序正流通有り。】
また本門十四品の一経にも、序分、正宗分、流通分があります。

【涌出品の半品を序分と為し、】
涌出品の半品を序分となし、

【寿量品と前後の二半と此を正宗と為す、】
涌出品の後半と寿量品一品と分別功徳品前半部、以上の一品二半を正宗分となし、

【其の余は流通分なり。】
その他はすべて流通分となります。

【其の教主を論ずれば始成正覚の釈尊には非〔あら〕ず。】
この本門の教主を論ずるならば爾前経や法華経迹門の始成正覚の仏ではありません。

【所説の法門も】
また、これらの法門も

【亦天地の如し。】
文底下種の独一本門に対すれば天と地ほどの違いが有るのです。

【十界久遠の上に国土世間〔こくどせけん〕既〔すで〕に顕はる。】
本有の十界、久遠の文底下種の独一本門に対するならば、

【一念三千殆〔ほとん〕ど竹膜〔ちくまく〕を隔〔へだ〕つ。】
本迹の一念三千の相違など、ほとんど竹の膜ほどのわずかなものなのです。

【又迹門並びに前四味・無量義経・涅槃経等の三説は】
また迹門や前四味の爾前経、無量義経、涅槃経等など現在、過去、未来の説は、

【悉〔ことごと〕く随他意〔ずいたい〕・易信易解〔いしんいげ〕、】
すべて他の者の質問によって説く、信じ易く解り易いものであり、

【本門は三説の外〔ほか〕の】
文底下種の独一本門は、これら、現在、過去、未来の説を超えるところの

【難信難解・随自意なり。】
仏が自らの意志によって説く難信難解の法門なのです。


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