日蓮正宗法華講開信寺支部より

御書研鑚の集い 御書研鑽資料


観心本尊抄 22 一代三段・十巻三段


第21章 一代三段・十巻三段

【答へて曰く、】
それではそれに答えましょう。

【法華経一部八卷二十八品、】
釈尊一代の仏教といえば、法華経の一部八巻二十八品、

【進んでは前四味、】
それ以前には、華厳より般若に至る前四味、

【退〔しりぞ〕いては涅槃経等の一代の諸経、】
それ以後には、涅槃経など実に広大な経の数々ではあるが、

【総〔そう〕じて之を括〔くく〕るに但〔ただ〕一経なり。】
これら一代の経をまとめてくくると、ただ一つの経となるのです。

【始め寂滅道場より】
その経から考えると、始めの寂滅道場で説いた華厳経より

【終はり般若経に至るまでは序分なり、】
般若経に至るまでが序分となります。

【無量義経・法華経・普賢経の十巻は正宗なり、】
無量義経、法華経、普賢経の十巻は、それの正宗分となり、

【涅槃経等は流通分なり。】
涅槃経など法華経以後に説かれた経は流通分となります。

【正宗十巻の中に於て亦〔また〕序正〔じょしょう〕流通有り。】
また一代三段で正宗分と立てる十巻の中においても序分、正宗分、流通分があり、

【無量義経並びに序品は序分なり、】
無量義経と法華経の序品までが序分となります。

【方便品より分別〔ふんべつ〕功徳品の十九行の偈〔げ〕に至〔いた〕るまでの】
方便品第二から分別功徳品のなかばの十九行の偈に至るまで

【十五品半は正宗分なり、分別功徳品の現在の四信〔ししん〕より】
十五品半が正宗分であり、分別功徳品の現在の四信より

【普賢経に至るまでの十一品半と一巻は流通分なり。】
普賢経に至るまでの十一品半と一巻は流通分となるのです。


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