御書研鑚の集い 御書研鑽資料
観心本尊抄 32 総結
第31章 総結
【一念三千を識らざる者には仏大慈悲を起こし、】
一念三千を識らない末法の衆生に、仏は大慈悲を起こされて、
【五字の内に此の珠〔たま〕を裹〔つつ〕み、】
妙法五字の内にこの珠をつつみ、
【末代幼稚の頸〔くび〕に懸〔か〕けさしめたまふ。】
末代幼稚の衆生の首にかけさせたまうのです。
【四大菩薩の此の人を守護したまはんこと、】
四大菩薩が、この幼稚の衆生を守護する事は、
【太公〔たいこう〕・周公〔しゅうこう〕の】
太公、周公が
【文王〔ぶんおう〕を摂扶〔しょうぶ〕し、】
文王に仕えてよく守護し、
【四晧〔しこう〕が恵帝〔けいてい〕に】
陝西(せんせい) 省商山に逃れた四人の老人が恵帝に
【侍奉〔じぶ〕せしに異〔こと〕ならざる者なり。】
仕えたのと異ならないのです。
【文永十年(太歳癸酉)卯月二十五日 日蓮 之を註す】
文永10年(西暦1273年)4月25日 日蓮、これを記述する。