日蓮正宗法華講開信寺支部より

御書研鑚の集い 御書研鑽資料


南条時光御息文 22 米穀御書

【米穀御書 弘安元年六月 五七歳】
米穀御書 弘安元年6月 57歳御作


【米穀〔べいこく〕も又々かくの如し、同じ米穀なれども】
米も、また同様であり、同じ米であっても

【謗法の者をやし〔養〕なうは仏種をた〔断〕つ命をついで】
謗法の者を養う米は、仏種を断つ者の命を永らえさせ、

【弥々〔いよいよ〕強盛の敵人となる。】
更に強く盛んな仏敵とするのです。

【又命をたすけて終〔つい〕に法華経を引き入るべき故か。】
それとも、謗法の者の命を助け、最終的に法華経に引き入れる為なのでしょうか。

【又法華の行者をやしな〔養〕うは、慈悲の中の大慈悲の米穀なるべし。】
また、法華経の行者を養う米と言うのは、慈悲の中の大慈悲の米なのです。

【一切衆生を利益するなればなり。】
それは、一切衆生を利益することになるからなのです。

【故に仏舎利変じて米と成るとは是なるべし。】
故に仏舎利が変じて米となると言うのは、この事なのです。

【かゝる今時分人をこれまでつか〔遣〕はし給ふ事】
このような時に人を、こちらまで遣〔つか〕わされた事の嬉しさは、

【うれしさ申すばかりなし。】
言いようがないほどです。

【釈迦仏・地涌の菩薩、御身〔おんみ〕に入りかはらせ給ふか。】
釈迦仏や地涌の菩薩が、あなたの御身に入って、変わられたのでしょうか。

【其の国の仏法は貴辺にまかせたてまつり候ぞ。】
その国の仏法は、あなたに御任〔まか〕せ致します。

【仏種は縁に従って起こる、是の故に一乗を説くなるべし。】
仏種は、縁によって起こるのであり、その故に一乗の法を説くのです。

【又治部〔じぶ〕房・下野〔しもつけ〕房等来たり候はゞ】
また、治部〔じぶ〕房や下野〔しもつけ〕房などが来たならば、

【いそ〔急〕ぎいそ〔急〕ぎつか〔遣〕はすべく候。】
急遽〔きゅうきょ〕、派遣するつもりです。

【松野殿にも見参〔げんざん〕候はゞくはしくかたらせ給へ。】
松野殿にも会われたならば、詳しく御話してください。


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