日蓮正宗法華講開信寺支部より

御書研鑚の集い 御書研鑽資料


南条時光御息文 33 上野殿御返事

【上野殿御返事 弘安三年一月三日 五九歳】
上野殿御返事 弘安3年1月3日 59歳御作


【十字〔むしもち〕六十枚・清酒〔すみざけ〕一筒〔ひとつつ〕・】
蒸餅〔むしもち〕六十枚、清酒〔すみざけ〕一筒〔ひとつつ〕、

【薯蕷〔やまのいも〕五十本・柑子〔こうじ〕二十・串柿〔くしがき〕一連】
薯蕷〔やまのいも〕五十本、みかん二十個、串柿〔くしがき〕一連を

【送り給〔た〕び候ひ畢〔おわ〕んぬ。】
頂戴致しました。

【法華経の御宝前にかざ〔飾〕り進〔まい〕らせ候。春の始めの三日、】
それらを法華経の御宝前に御供え申し上げました。また、春の始め、

【種々の物法華経の御宝前に捧げ候ひ畢〔おわ〕んぬ。】
正月三日に種々の品々を法華経の御宝前に捧〔ささ〕げ申し上げました。

【花は開いて果〔このみ〕となり、】
花は、咲いて果〔このみ〕となり、

【月は出でて必ずみ〔満〕ち、灯は油をさせば光を増し、】
月は、必ず満ち、燈は、油をさせば光を増し、

【草木は雨ふればさか〔栄〕う、】
草木は、雨が降れば、生い茂るのです。

【人は善根をなせば必ずさか〔栄〕う。】
それと同じように人は、善根を積めば、必ず栄えるのです。

【其の上元三〔がんざん〕の御志元一〔がんいち〕にも超へ、】
その上、あなたが御送りくださった正月三日の御志は、元日の御志にも超え、

【十字の餅〔もちい〕満月の如し。事々又々申すべく候。】
十字の餅は、満月のように輝いております。詳しいことは、また申し上げます。

【正月三日   日蓮花押】
正月3日   日蓮花押


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